インターネットは、デジタル・オーディオ・ワークステーション(DAW)「ABILITY 5.0 Pro」と「ABILITY 5.0 Elements」を2023年12月7日に発売する。

「ABILITY 5.0 Pro」と「ABILITY 5.0 Elements」はMIDIシーケンスの作成、オーディオ・レコーディングをはじめとしたサウンドデザイン、ミキシングからマスタリングまで制作のフローを統合したWindows用のデジタル・オーディオ・ワークステーション(DAW)である。

本バージョンでの追加機能は以下の通り。

ARA(Audio Random Access)2プラグイン対応

オーディオトラックや、オーディオブロックにCelemonyの「Melodyne」などARA2プラグインを割り当て ABILITYの機能の一部として使用できる。ソングエディタ上のオーディオデータが自動でプラグインに転送され、オーディオブロックの変更も反映される仕様。ヤマハの「VOCALOID 6」は、ARA2で使用すれば、VOCALOID6とABILITYのどちらからも操作(再生/ストップ)が行える(VOCALOID 6はオーディオ転送機能非搭載なので、VSTiと併用する必要がある)。

ARA(Audio Random Access)2プラグイン対応

IK Multimediaの「MODO BASS 2 SE」を収録

IK Multimediaのフィジカル・モデリングによるベース音源「MODO BASS 2 SE(22,040円相当)」を収録。ベースの構造、演奏のプロセス全体をモデリングしたインストゥルメントで、'60s P-Bass、'70s P-Bass、'70s J-Bass、Punk Bassの4モデルを収録。

IK Multimediaの「MODO BASS 2 SE」を収録

シングルトラックでのタブ譜の表示・入力をサポート

従来、ギターのタブ譜表示には、1弦1トラックで合計6トラックが必要だったが、1トラックでもタブ譜表示ができるようになり、タブ譜での音符入力が行える。弦の数に合わせ五線譜で表示する音階の設定が可能で、各弦はチューニングも行える。ギターフレットに加え、ベース(4弦、5弦、6弦)とウクレレ(4弦)のフレットの表示にも対応。

シングルトラックでのタブ譜の表示・入力をサポート

スケールウィンドウの6弦、5弦、4弦表示対応

スケールウィンドウも従来の五線譜表示とギターフレット表示に加え、ベース(4弦、5弦、6弦)とウクレレ(4弦)のフレットの表示に対応した。

ベース(4弦、5弦、6弦)のタブ譜

ウクレレ(4弦)のタブ譜

ウェーブエディタのスペクトル表示/周波数領域でのゲイン変更

ウェーブエディタは波形表示に加え、AUDIOデータの周波数成分を色で表すスペクトル表示ができる。音声を視覚的にとらえ、編集が行える。例えば、範囲指定した箇所の特定の周波数帯をピンポイントでゲイン調整を行い、ノイズの軽減などが可能。

ウェーブエディタのスペクトル表示/周波数領域でのゲイン変更

ソングエディタのエディットパネルを上下に分割して表示が可能

ソングエディタのエディットパネルを上下に分割して、それぞれ別のトラック、別の位置を視認できる。トラック番号が離れたトラックやロケート位置が離れた位置のデータ確認や編集もスムーズに行える。

ソングエディタのエディットパネルを上下に分割して表示が可能

メディアブラウザのフレーズパネルがブラウザ表示に対応

伴奏作成やアレンジに使用できるAUDIOフレーズ、MIDIフレーズを管理するフレーズパネルがブラウザ表示に対応。キーワード検索やフレーズのジャンルやテンポ、フレーズで使用している楽器や構成でフィルタリングして表示や検索が可能となり、目的のフレーズを素早く探し出せるようになった。

メディアブラウザのフレーズパネルがブラウザ表示に対応

各エディタがMDIモードでのフローティングに対応

ソングエディタ、スコアエディタ、ステップエディタ、ピアノロールエディタ、譜面作成エディタ、ウェーブエディタ、ボーカルエディタ、ビートエディタは、MDIモードでもフローティング表示ができ、マルチディスプレイ時の操作性が向上している。

MIDIエディタ内にミキサー表示

MIDIデータを扱うピアノロールエディタ、スコアエディタ、ステップエディタのトラックツリーエリアに、 トラックツリーと切り替えで1トラック分のミキサーを表示可能。MIDIデータの入力や編集をしながら、同時にエフェクトやボリューム、パンなどの調整が素早く行える。

MIDIエディタ内にミキサー表示

動作環境は以下の通り。

対応OS:Windows 11、Windows 10(64bit)

すべて日本語版OSのみ対応

CPU:Intel/AMDデュアルコアプロセッサー以上

メモリ:8GB以上

ディスプレイ解像度:1280×800ドット以上、フルカラー

インストールに必要なディスク空き容量(付属音源含む):ABILITY 5.0 Pro:65GB以上、ABILITY 5.0 Elements:10GB以上

ハードウェア:16bitステレオオーディオインターフェース(機能)、Windowsドライバもしくは ASIO(1.0/2.0)対応で使用するサウンドフォーマットに対応したオーディオインターフェース(ASIO対応オーディオインターフェースを推奨)

音楽CD作成:CD-R/RWドライブ、Windows Media Player 11以降(12以降を推奨)が必要

インターネット接続環境:インストールプログラムのダウンロード、アクティベーション、製品登録、アップデート用

「ABILITY 5.0 Pro」の価格はパッケージ版が60,500円、ダウンロード版は51,425円。アカデミック版は42,680円、パッケージのクロスアップグレード版は39,380円、ダウンロード版のクロスアップグレードは35,200円。「ABILITY 5.0 Elements」の価格は、パッケージ版が37,400円、ダウンロード版は31,790円。アカデミック版は25,080円、パッケージのクロスアップグレード版も25,080円、パッケージのクロスアップグレード版は25,080円、ダウンロード版のクロスアップグレードは21,780円。アカデミック版は購入時に学生/生徒/教職員証の呈示が必須。クロスアップグレードの対象製品は同社オンラインショップを参照いただきたい。

なお、2023年11月2日以降に下記製品の「初回アクティベーション」をしたユーザーは無償アップグレードの対象となる(ただし、ダウンロード版での提供のみ)。

ABILITY 5.0 Proへの無償バージョンアップ対象商品

・ABILITY 4.0 Pro通常版(パッケージ版・ダウンロード版)

・ABILITY 4.0 Proアカデミック版

・ABILITY 4.0 Proクロスアップグレード版

・ABILITY 4.0 Pro バージョンアップ・優待販売版(バージョンアップ・優待販売でABILITY 4.0 Proを購入したユーザー)

ABILITY 5.0 Elementsへの無償バージョンアップ対象商品

・ABILITY 4.0 Elements通常版(パッケージ版・ダウンロード版)

・ABILITY 4.0 Elementsアカデミック版

・ABILITY 4.0 Elementsクロスアップグレード版

・ABILITY 4.0 Elementsバージョンアップ・優待販売版(バージョンアップ・優待販売でABILITY 4.0 Elementsを購入したユーザー)