紅白歌合戦にも出場した櫻井翔(編集部撮影、2010年)

写真拡大

故・ジャニー喜多川氏からの性被害を告発している「ジャニーズ性加害問題当事者の会」メンバーで元ジャニーズJr.の大島幸広さんが2023年9月23日公開のYouTubeチャンネル「街録ch〜あなたの人生、教えて下さい〜」の動画に出演し、嵐の櫻井翔さんがニュース番組「news zero」(日本テレビ系)で語った内容に対する印象を語った。

「弁護士さんかなんかに言わされてるか、『みんなでこう言おう』みたいな」

大島さんは23日公開の「【前編】元Jr. 大島幸広/会見で嘘つくジャニタレ.../ジャニ-から200回の性被害」と題した動画に出演し、自身の受けた被害や今後について語った。撮影は15日。

7日に開かれたジャニーズ事務所による会見について「東山さんと井ノ原さんとジュリーさんの会見とかを見て、どんな感想ですか?」と問われた大島さんは、「最初思ったのは、ジュリーさんが出てこられないと思ってたんで(驚いた)。東山さんが新社長というのは前もって情報流れてたじゃないですか。当事者の会も知ってたんですけど。それで出てこられてああやって認めて謝ったということは、まあすごいなと思いましたね」と率直な胸中を語った。

会見中、東山新社長や井ノ原さんらによる発言について「(性被害を)『知らなかった』みたいな。『噂には聞いていた』みたいな表現されるじゃないですか。ああいうことに関しては?」と問われると、苦笑しつつ「いやまぁ、あれは多分言わされてますよね。弁護士さんかなんかに言わされてるか、『みんなでこう言おう』みたいな」と推測した。

「知らなかったとか、噂程度っていうことはまず無いんで。周りが知ってて中が知らないはずはないんで。その前にジャニー喜多川の性加害が裁判で認められているわけですから。2004年でしたっけ。その時点で知らないということはまず無いわけで」

会見時の話だけでなく、その後のタレントらの対応にも疑問を感じたとした。

「会見後なんですけど、バタバタバタってタレントのみなさん、上のほうの方達がコメントをし出したじゃないですか。みんな同じこと、皆さん言われるんですよね。『噂程度には聞いてました』そんなはずはないだろうと」

「嘘をつくくらいなら、わざわざ発信しないでいただきたい」とし、「僕らもそれを聞いてやっぱりすごい傷つきますし。あえて自分から嘘をつくぐらいだったら、ノーコメントでいいんじゃないかなって」とした。

「タレントさんがやっぱり可哀想ですよね」

7日放送のnews zeroでの櫻井さんのインタビューについて問われると、「あー、はい、そうですね......。外から目線というか、他人事みたいな」と表情を曇らせた。

インタビュアーが櫻井さんの受け答えについて「ある種ロボット的(な印象を受ける)というか」「どっかで聞いたことあるコメントだな、みたいな」とすると、「まあ、そう言うしかないのかもしれないですけどね。タレントさんはもう悪くないですからね」と櫻井さんの立場を慮った。

ジャニーズタレントについて「最近スポンサーさんも離れていったりとかしてますけど、タレントさんがやっぱり可哀想ですよね。ジャニーズ事務所の対応・対処の遅さと対応の悪さがすべて、やっぱりこういう結果になっちゃってるので」と同情的な見方を示した。

タレントらの反応について「言わないで欲しいというか、『自分は違うよ』っていうのを言いたいのかもしれないですけど、その後に皆さんが『噂程度では知っていた』と。これを言っちゃうと、結局自分たちは『被害者じゃない』と言ってるのと一緒じゃないですか」とした大島さん。

インターネットなどでの風潮について「『被害者は売れない人』。『被害者じゃない人は、(性加害を)やられていない人はデビューできる人』みたいな感じになっちゃってて......。そんなことはないんですけどね、本当はね」と傷ついたと語っていた。