街中にある「TAB」。今夏の女子W杯もひとつのカテゴリーとして設けられている。

写真拡大

 なでしこジャパンのスペイン戦での大勝は、ブックメーカーにも大きな衝撃をもたらしたようだ。

 ニュージーランドでスポーツベッティングを運営している「TAB(Totalisator Agency Board)」では、今回の女子ワールドカップも、ひとつのカテゴリーとして設けられている。試合ごとの勝敗や点差だけでなく、大会全体を通しての最終成績を当てるものもある。

 まず大会優勝国当て部門。日本のオッズはスペイン戦当日時点で20倍だったが、勝利の翌日には、一気に11倍にまで下がった。これは全体を見ても、アメリカ(3.75倍)、スペイン(4.5倍)、イングランド(6倍)、ドイツ(8.5倍)に次ぐ5番目に低いオッズ(※いわゆる5番人気のようなもの)で、フランス(12倍)よりも上位にある。
【PHOTO】なでしこJのスペイン戦出場16選手&監督の採点・寸評。2Gの活躍で日本のムードを最高潮に高めた宮澤。1トップの植木は文句なしの出来
 ニュージーランドにあるTABの端末では、日本の国名の横には「11」が振られている。アメリカが「1」、イングランドが「2」、スペインが「3」となっているから、賭けが始まった時点では、日本は32か国中11番目くらいの評価だったのだろう。グループステージ2戦の勝利でじわじわと上昇し、スペイン戦で「本物」と認められたということだ。

 そして得点王(ゴールデンブーツ)当て部門では、スペイン戦で2ゴールを決めて大会通算得点を4点に伸ばした宮澤ひなたが、オッズ3.75倍で堂々最低倍率(※1番人気のようなもの)に設定されている。宮澤に続くのは、まだグループステージ第3戦を残しているドイツのアレクサンドラ・ポップ(4倍)、ブラジルのアリー・ボルヘス、アメリカのソフィア・スミス(ともに8.5倍)らだ。

 ほぼノーマークの立場から、優勝候補の一角に躍り出た、なでしこジャパン。オッズの動きは、その評価の変遷を示している。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部