夏の快適睡眠を決定づける「パジャマ選び」、たった2つの条件とは?
夏場であればTシャツとショーツ、冬であればとりあえずモコモコで暖かな服装など、寝る時の衣類にはあまりこだわってない人も多いかもしれません。ただ、ここにちょっとした気遣いを加えることで寝苦しさから解放されたり、寝冷えを防げたり。実は睡眠時に何を着用するか? はとても重要なんです。ということで、今回はパジャマにフィーチャー。睡眠のプロによるアドバイスに基づいて、編集部オススメのウェアを紹介していきます。
<識者紹介>
睡眠健康指導士:加賀照虎(かがひどら)さん
自身のYoutubeチャンネル「寝具マニア加賀照虎」をはじめ、WEBメディア「快眠タイムズ」にて上級睡眠健康指導士ならではの睡眠学に基づいた快眠情報を発信。マットレスや枕、ベッドなどの寝具のレビューも行っているので、ぜひ参考に。
夏場、冷房をつけて寝るのはNG? いえ、大事なのは「体温」調整
まずは本題に入る前に、睡眠についての考え方を少し。トレンドや昔の認識から変わった点などはあるのでしょうか? 睡眠のプロである加賀さんにお話しを聞いてみました。
「最近では“体温”がトレンドになっています。さまざまな研究によって、体の仕組み上、就寝時から体温が下がり始めて、明け方付近に1度強ぐらい低くなることがわかりました。この体温低下の邪魔をしないことが入眠をスムーズにするために大切。そういった流れもあり、寝具全般で体温低下を促す通気性も注目されています。
反対に目覚めをよくする場合は、体温を上げていく必要があります。これは寝具などではなく、ヒーターなどで部屋を暖めたりすると、体温が上がっていくのを後押しすることができ、起床をラクにすることができます」(加賀さん)
パジャマ選びのポイントは、寝返りしやすく、ムレない
そして、睡眠時に着用するパジャマも「寝具と同様に大事になる」と語る加賀さん。パジャマ選びには、通気性と素材感がポイントになると加賀さんは続けます。
「寒いと思い、厚手のフリースなどを着て寝ると結果的に汗をかいてしまう。そうなると夜中に目が覚めてしまいますし、汗によって寝冷えする場合もあります。寒いからといって過度に暖かくしてしまうのは良くない。
その場合、コットンのタオル地のような素材であれば適温をキープできます。逆にポリエステルなどの化繊になると吸水性がありませんので、体温を下げるために発散する熱を逃がせないので熱がこもってしまう。ですので、素材選びは重要です。特に夏はより汗をかきやすいので、吸水速乾性や通気性にこだわってほしい。
ここ最近は熱帯夜も増えたことで、夜間熱中症がニュースにもなっています。昔はエアコンをつけながらの睡眠はNGという説もあったのですが、部屋が暑すぎる状態ですと体温が下がりづらいので、エアコンや扇風機などをうまく使うことは大事ですね。一晩中付けっ放しにするならエアコンの設定を27〜28度にするのがオススメです。
また、深部体温を下げる時に全身から熱を出していますが、手足の先から一番熱を発散していると言われているので、足元から風を当てると熱の発散を促すことができます」(加賀さん)
さて、世の中には様々なパジャマがありますが、素材選びの点で具体的にはどのようなタイプがオススメなのでしょうか。
「ストレスを感じさせない着心地や肌触りがまずは大事です。あとは寝返りを打ちやすいように、ストレッチ性のあるものはいいですね。 高級パジャマに使われるシルクは、体温調整もしやすく、肌触りもダントツ。やはり、コットンやレーヨンのいい素材と比べても肌馴染みがいい。その裏付けもあって、昔から愛用されています」 (加賀さん)
では、デザインでパジャマ選びの際の注意点はあるのでしょうか。
「まずフード付きウェアは、枕の妨げになるのでないほうがいいです。トップスでいうとパジャマタイプやカットソータイプとありますが、ボタンがあるなしなどの好みで選んで問題ないです。ただ、寝冷えを考えると、長袖・長ズボンのほうがオススメですね」(加賀さん)
編集部おすすめ!睡眠の「質」を高めるパジャマ4選
加賀さんに睡眠のトレンドからパジャマの選び方までをアドバイスもらったところで、ここからはGetNavi web編集部がオススメしたいパジャマをピックアップ。本格的な夏にも対応する機能的なアイテムを選んだので、ぜひ参考に。
【その1】着る美容液とも言われるシルクを贅沢に使用
Foo Tokyo
シルクパジャマ
5万9180円(税込)
シルクの中でも世界最高峰と位置づけられる6A/5Aランクのものを100%使用した、Foo Tokyoの「シルクパジャマ」。その圧倒的な素材感により、敏感肌やアトピー肌の人でも着られるほど肌に優しく、吸い付くような着心地を提供。シルクならではの上品な面持ちは気分を高めてくれます。また繊細な生地ゆえに股部分が裂けやすい点を独自の縫製でカバーし、柔らかさはそのままに長く愛用できる耐久性も備わっています。
【その2】パジャマでの1日を想定したディテールワーク
NOWHAW
“day” pajama
2万8600円(税込)
パジャマメーカー、ノウハウの一日中パジャマでいられたらという思いを込めた「day」シリーズ。ブレザージャケットタイプのパジャマで、新書判サイズの本が入る大きめのポケットや裏地をつけ捲りやすくなった袖口や裾口など、利便性に特化したデザインを採用。また、素材にはサラリとした肌触りに通気性も優れたマイクロダブルガーゼを使用しているので、暑い季節でも快適に過ごすことができます。
【その3】パイルならではの吸水性
TENERITA
ストレッチパイル半袖メンズパジャマ
2万8600円(税込)
高品質なタオルで人気を集めるTENERITAのパジャマにはストレッチパイルを使用。繊維の長いスーピマコットンの糸を甘撚りで仕上げることでやわらかくしなやかな風合いを出しつつ、パイルならではの優れた吸水性はそのままに伸縮性もプラス。そのこだわりでムレにくく、寝返りしやすい快適な着心地を提供してくれます。また、半袖とショートパンツのデザインもその軽やかな素材感にマッチします。
【その4】経年変化でよりいっそう柔らかく
IZUMM
ストレッチ2重ガーゼ ベーシックノビーゼ”UNO”メンズ 長袖パジャマ
1万5950円(税込)
パジャマ屋のIZUMMからピックアップしたのは生地と生地の間に空気の層が生まれるガーゼを使用した1品。その仕組みで通気性に優れているほか、吸水性も併せ持っているので汗をかいても吸収しムレにくいのが特徴。洗濯を重ねるごとに生地に空気が含まれ、さらにふんわりとした生地感になっていきます。また、伸縮糸を綿糸で巻いたCSY糸を使用して織り上げているのでストレッチ性も申し分なし。