2本塁打6打点の活躍を見せた侍ジャパン・大谷翔平【写真:Getty Images】

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チーム合流後初実戦で2本塁打「凄いという言葉しか出てこない」

 野球日本代表「侍ジャパン」の大谷翔平投手(エンゼルス)は6日、阪神との「カーネクスト 2023 WORLD BASEBALL CLASSIC 強化試合」(京セラドーム)で衝撃の2打席連続本塁打を放った。チーム合流後、初の実戦であいさつ代わりの2発6打点。二刀流のスーパースターの活躍は日本だけでなく、韓国のメディアも注目していた。この日、初めて大谷を生で見たという韓国メディア「スターニュース」のキム・ウジュン記者も「ただすごいとしか言葉が出ない」と絶句していた。

 この日、正午から行われていた韓国対オリックスの強化試合が終わった後も、多くの韓国メディアが残り、日本の試合を観戦していた。キム・ウジュン記者は「大谷選手を見るために今日は来ました」と興奮気味。5日に行われた公式練習でも、韓国が終わった後に“居残り見学”し、「体の大きさに驚いて、思わずカメラで何度も写真を撮りました」とうれしそうだ。

 大谷が最初に魅せたのは3回の第2打席だった。2死一、二塁で阪神の先発・才木のスプリットを左膝をつきながら右手1本でバックスクリーンに運んだ。キム・ウジュン記者は「彼のホームランを見てやっぱりすごいなと思いました。打撃の感覚も上げてきている。今日、京セラドームに集まった日本のファンは幸運ですね」と感嘆していた。そして、3打席目で、再び中堅右へバットを折りながら“確信弾”。これにはキム記者も「おお……アメージング」と絶句。「ただ、すごいという言葉しか出てこない。全く次元の違う選手だ」と頭を抱えた。

大谷は韓国でも人気「彼を嫌う人はいません。模範的選手です」

 テレビ解説で来日した元メジャーリーガーのパク・チャンホ氏も「今や日本のスターではなく、アジアを代表するスター」というように、今や大谷は海を渡って世界中で注目される存在。韓国でもその影響力は計り知れないという。そして人気の秘訣は実力だけでなく、その人間性にもある。

「大谷選手がゴミをピックアップして、運も拾っているというのは有名な話です。韓国でも彼を嫌う人はいません。模範的選手です」とキム・ウジュン記者も口にする。

 韓国と日本は10日に1次ラウンドで対戦する。韓国代表はこの日、若手中心のオリックスに2-4で敗れた。他の韓国メディアの中には、日本と韓国が「ここまで実力差があるとは」と厳しい顔を見せる人もいた。キム記者も「どう抑えるかって? うーん、難しいですね。とても難しいと思います。日本は良い選手がたくさんいますが、やっぱり大谷がナンバーワンです」。打者・大谷の力を目の前で見せつけられ、苦笑いを浮かべるしかなかった。(川村虎大 / Kodai Kawamura)