新宿御苑西側を抜ける都市計画道路「環状5の1号線」の千駄ヶ谷工区が開通を迎え、式典が行われました。14時からは一般車が通行開始し、新トンネルを抜けていきました。

新宿周辺の明治通りをバイパス


開通式を迎えた「環5の1」の千駄ヶ谷工区(乗りものニュース編集部撮影)。

 きょう12月3日(土)14時、新宿区・渋谷区で整備が進められている都市計画道路「環状5の1号線」の千駄ヶ谷工区(千駄ヶ谷五丁目〜内藤町)が開通を迎えました。

 今回開通したのは、新宿三丁目の明治通りをバイパスする区間の、南側の未開通部。新宿御苑の西側をかすめ、代々木と新宿二丁目を直結します。南行きは地上道路、北行きは地下の「千駄ヶ谷ぎょえんトンネル」(延長492m)を通るという2層構造になっています。

 今回の開通により、広域移動の交通流と新宿駅周辺の交通流が分離され、交通渋滞の緩和が図られます。

 開通に先立って、10時から式典とテープカット、走り初めが行われました。吉住健一 新宿区長は「今回の開通をきっかけに、調和のとれたまちづくりが発展的になっていき、新たな賑わいや魅力が創出されていくことを願っています」、長谷部健 渋谷区長は「30年前に免許を取った当時、混雑する明治通り周辺をどうやって避けて通るかを考えていました。それから甲州街道のトンネルなどが開通し、今回の環5の開通で、混雑はかなり緩和されることになると期待されます」と話しました。

 現地には、「新宿区/渋谷区」という境界標も設置され、両区の協力によって本工区の開通に至ったことが表れています。

 昼ごろから徐々に沿道に人がつめかけ、いよいよ14時に一般開放。新宿側では南行きの車が御苑横の地上道路を駆け抜けていき、北行きの車がトンネルから次々と姿をあらわしていきました。

 代々木側では合流点の形状が改修され、北東から合流してくる新道路が本線であるかのように、自然な線形で走行できるようになっていました。

 戦後すぐに計画決定された環状5の1号線。今回の開通で、残る未開通の区間は、学習院下から東池袋へ抜ける「雑司が谷工区」のみとなります。こちらも地下トンネルをはじめ、各所で工事が進められています。