南野拓実、カタールW杯へ調子は上向きか。ゴール前で得意の動きが出てきた
Question
エンリケにボールが入りゴロビンが斜めの動き。このあとモナコはどう崩したか?
リーグ・アン第14節、トゥールーズ対モナコが行なわれ、アウェーのモナコが2−0で勝利。前節から連勝のモナコは勝ち点を27に伸ばし、順位も5位に浮上した。ヨーロッパリーグも含めると公式戦3連勝と好調を維持している。
そんなモナコで、日本代表の南野拓実は右サイドハーフで先発出場。前半の序盤から南野に好機が3つ連続して訪れるがものにできず、前半はスコアレスで折り返した。
後半に入ると、立ち上がりの1分にアレクサンドル・ゴロビンが鮮やかなミドルシュートを沈めて先制に成功する。そして15分にはエースのブレール・エンボロが追加点。モナコはそのまま2点のリードを守り、2−0で勝利となった。
今回は、モナコの2点目のシーンをピックアップする。
後半15分、モナコが中盤でつないでサイドを変え、左サイドバック(SB)のカイオ・エンリケに展開。それに対して、左サイドハーフのゴロビンが斜めに前方のスペースへと動き出すと、トゥールーズの右SBケヴィン・ケベン・ビアコロが釣り出される。
左サイドのエンリケへの展開から、モナコはどのように崩したか
次の瞬間にモナコはどのように崩したか、というのがQuestionである。
Answer
南野がハーフスペースに動いてパスを呼び込み、クロスにエンボロが合わせた
ゴロビンの斜めの動き出しにより、トゥールーズは右SBビアコロが釣り出され、センターバック(CB)のアンソニー・ルーオーとの間に大きくスペースが空いたところがポイントである。
この時、ボールを持った左SBのエンリケがクロスをあげられる体勢であるため、相手CBのルーオーは中央を空けられず、スライドはできなかった。そこへ右サイドから中へ入ってきていた南野が、空いたハーフスペースへ走り込んだ。
空いたハーフスペースに南野が走り込んで縦パスを受けクロス。エンボロのゴールをアシスト
その南野の動き出しに対し、エンリケはクロスのキックモーションをキャンセルしてタメを作り、南野へ縦パスを入れた。ルーオーはサイドから進入してきた南野を見ていたが、ハーフスペースへの動き出しの対応がやや遅れ、南野は抜け出すことができた。
ゴールライン際まで進入した南野は、左足のワンタッチで浮き球のクロスを入れる。そのボールに、中央にいたエンボロがファーへ動いてヘディングで合わせ、ゴールが決まった。相手の一瞬の隙を見逃さなかった、南野の動き出しの質が効いたシーンだった。
モナコは次節、4位のマルセイユと上位対決を戦い、ワールドカップブレイクに入る。この試合でアシストを決めた南野だが、次節はゴールという結果を残し、カタールへ旅立ちたい。