江戸時代に建立されて以来、初めて全てを解体し修理を行っている広島東照宮の本地堂で、当時の塗装法などが明らかになりました。

金尾真弓記者「こちらが屋根を支える垂木なんですが、今回隠れていた部分が出てきたことで全てが漆塗りだったことがわかりました」

広島東照宮の本地堂は374年前の江戸時代に建てられ、広島市の重要文化財に指定されています。

老朽化に伴い去年9月から解体修理をしたところ、江戸時代の部材が残っていた部分から顔料を混ぜない漆を2度塗り木目を生かす「春慶塗」で建物全体が塗られていたと判明しました。

建物の外側まで春慶塗で塗られていたのは日光東照宮の一部などで見つかっていますが、全国でもめずらしいということです。

他にも原爆で焼失した本殿の飛び火で焦げたとみられる屋根の部材も出てきたということです。

本地堂は建物全体が春慶塗で復元され、来年9月末に完成する予定です。