オレクサンドル・ウシク(右)はアンソニー・ジョシュアに2-1の判定勝ちを収めた【写真:ロイター】

写真拡大

ウシクが3団体統一戦でジョシュアを返り討ち

 ボクシングのヘビー級WBAスーパー、IBF、WBO世界ヘビー級タイトルマッチが20日(日本時間21日)、サウジアラビアで行われ、3団体統一王者オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)が前3団体統一王者アンソニー・ジョシュア(英国)に2-1の判定勝ちを収め、防衛を達成した。戦績はウシクが20戦20勝(13KO)、ジョシュアが27戦24勝(22KO)3敗。試合後、ウシクは戦禍にある母国に対する想いをリング上で明かした。

 手数で上回り、最後まで主導権を握ったウシク。昨年9月の初対決に続く判定勝ちでジョシュアを返り討ちにした。ロシア軍のウクライナ侵攻を受け、母国軍のキーウ領土防衛隊に入隊したウシク。戦禍からリングに戻り、初防衛を達成した。試合後は戦ったジョシュアとともにウクライナ国旗を掲げる場面もあった。

 英衛星放送「スカイスポーツ」のボクシング専門ツイッターが紹介したリングインタビューでは「俺のために祈ってくれた人たちに感謝を述べたい。神にも感謝したい。俺に多くのものを与えてくれた。ありがとう! 本当にありがとう!」と語ったウシク。この勝利の意味について「この勝利を母国、家族、チームに捧げたい。国を防衛している軍隊の人たちにも。ありがとう」と述べた。

「これは歴史になっただろう。多くの世代の人たちがこの試合を観戦した。相手は俺を倒そうとした。それでも俺は倒れなかった」を振り返ったウシクは、残すWBCのベルトを持ちながら引退も噂されるタイソン・フューリー(英国)との4団体統一戦について振られると「タイソン・フューリーは引退しないと俺は確信している。彼は俺と戦いたいだろう。俺も彼と戦いたい」と意欲を示した。

(THE ANSWER編集部)