世界陸上、女子やり投げで銅メダルを獲得し涙を浮かべる北口榛花【写真:ロイター】

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オレゴン世界陸上

 オレゴン世界陸上が22日(日本時間23日)、米オレゴン州ユージンのヘイワード・フィールドで第8日が行われた。女子やり投げ決勝では、北口榛花(JAL)は63メートル27で銅メダルを獲得。五輪を通じ、投てき種目日本女子初のメダル獲得という歴史的快挙を達成した。

 今季は6月のダイヤモンドリーグ第7戦に63メートル13を投げ、日本人初優勝。今大会の予選では今季自己ベスト64メートル32をマークしていた。この日は1投目で62メートル07を投げ、暫定2位に。以降、記録を伸ばせず5位で迎えた最終6投目に63メートル27を投げ、再び2位に浮上した。

 1人に抜かれたものの、3位に滑り込み、銅メダルを獲得。競技後はコーチと抱き合い、トレードマークの笑みに涙が入り混じった。ビーバー(豪州)が66メートル91で金メダル、ウィンガー(米国)が64メートル05で銀メダル。銅メダルの北口は4位とはわずか2センチ差だった。

 競技後は大号泣のまま、テレビのインタビューを受け、「入賞を目標にしていたので、急にメダルを欲しがっても獲れないよなって思って試合をしていたけど。他の選手も強い選手ばかりと分かっていたので、ドキドキしながら待っていた。一番は輝いてないメダルだけど、メダルが獲れてうれしいです」と涙を拭った。

 逆転した6投目について「あまり家族で一緒に過ごす時間が取れなかったり、親しい友達とも会えなかったり、でも自分の形になってきて良かった」と苦労を振り返り、チェコ人のコーチ、スタッフ、ファンらに感謝。「ここが私のゴールじゃない。金を目指したい」と語った。

(THE ANSWER編集部)