究極の私利私欲婚?菊池桃子を射止めた60歳エリート官僚・新原浩朗氏 - 渡邉裕二
※この記事は2019年11月06日にBLOGOSで公開されたものです
「今年に入ってから交際をさせていただいてきた一般の男性と、入籍をいたしましたことを報告申し上げます」。タレントで女優としても活躍する菊池桃子(51)が、自らの公式ブログで再婚を発表した。まさに〝電撃婚〟である。
菊池は結婚相手を〝一般の男性〟としているが、お相手は経済産業省経済産業政策局長の新原浩朗氏(にいはら・ひろあき=60)だった。
3年前の2016年から「経済財政諮問会議」の運営を担当。安倍晋三総理の側近・今井尚哉首相秘書官とともに「働き方改革」や「幼児教育無償化」など政権の主要な政策に取り組んできた。省内では「安倍総理に最も近い官僚」としても知られ「次期・事務次官候補」と言われるほどのエリート中のエリート官僚と評判。
要するに「芸能ニュース的には一般の男性」と言うだけの話である。
「芸能界の衝撃度からしたら小泉進次郎環境相(38)とフリー・アナウンサーの滝川クリステル(41)の電撃結婚以上かもしれません」(芸能関係者)と言うが、政界でも、西村康稔経済再生相(57)が5日午前の閣議後の会見で驚きを隠せない表情だった。
芸能人とエリート官僚の結婚はレア
確かに、政治家とタレントとの結婚は珍しくない。小泉環境相と滝川は記憶に新しいが、過去には94年にタレント高見恭子(60)がプロレスラーだった馳浩(58)と結婚、その後馳氏は参院議員に当選した。また、04年には女優の水野真紀(49)が、衆議院議員の後藤田正純氏(50)と結婚している。しかし、芸能人とエリート官僚との結婚というのは、女優の司葉子(85)が1969年に、当時大蔵官僚だった相沢英之氏(19年4月4日没=享年99歳)と結婚した例がある程度かもしれない。
相沢氏は衆院議員に当選し経済企画庁長官まで務めた。そう言った意味でも、菊池の結婚は、まさに異例のことだと言っていいだろう。
ところで、菊池を射止めた新原氏というのは、いかなる人物なのか?
出身は福岡。東京大学経済学部を卒業後の84年に旧通産省に入省。民主党政権下の10年に首相秘書官を務め、14年からは内閣府大臣官房審議官に就いた。
「菊池との出会いは、15年から16年に彼女が民間議員として参加した『一億総活躍国民会議』でした。新原氏は同会議を運営する内閣府の『一億総活躍推進室』で次長を務めていました」(社会部記者)
口さがない業界人の間からは「税金を使った国の会議を婚活の場にしたのか」なんて囁く声もあったようだが、今回の結婚を聞いて一瞬、頭の中に浮かんだのは何故か、自民党所属で〝安倍チルドレン〟と言われる参議院・今井絵理子議員(36)と元神戸市議の橋本健氏(40)との〝不倫騒動〟だった。
今井は、90年代に一世を風靡した沖縄出身の超人気アイドル・ダンス・グループ〝SPEED〟のメンバーである。橋本氏は「当時から今井のファンだった」と〝不倫事情〟を吐露していた。もちろん、今井議員と橋下氏の〝不倫騒動〟と、今回の結婚を一緒にしてしまうわけではないが…。
では、今回の菊池と新原氏の場合はどうか。
国民的人気を誇った菊池桃子
菊池は、新原氏が旧通産省に入省した84年に映画「パンツの穴」でデビューした。「当時、学研は隔月刊で発刊していた少年雑誌『MOMOCO』を、彼女をイメージガールすることによって月刊化したほどです。山口百恵と同じ目黒の日の出女子学園高校に在籍していて、圧倒的な人気となりました。主演映画となった『パンツの穴』は、菅原文太が主演してきた『トラック野郎』の鈴木則文監督の作品で、単館上映でしたが大ヒットとなったんです。もちろんCDもバカ売れで、握手会は1回に数万人以上が集まり規制がかかったほど。ソロ歌手としては最短で日本武道館公演を成功させました」(歌謡曲通のライター)。
80年代は松田聖子や三原じゅん子(三原順子)。さらに82年組に至っては小泉今日子、中森明菜、早見優、堀ちえみ、松本伊代。その後もおニャン子クラブや中山美穂、斉藤由貴、森口博子、南野陽子、浅香唯…。次々にアイドルが輩出されていった。そんな中で、新原氏は高校生の菊池にリアルに憧れていたに違いない。「当時の東大はアイドル研究会などが活発で、学生の中でもアイドル好きが多かったですからね」(前出のライター)。
80~90年代アイドルと、昨今活躍する地下アイドルの違いというのは、何と言っても〝同世代的人気〟だろう。80~90年代というのはアイドルとファンとの年齢が割と近く、アイドルと共に成長してきた部分がある。つまり80年代の聖子や明菜はもちろん、菊池の人気を支えてきたのは現在の50~60代。続く90年代の安室奈美恵、浜崎あゆみ、SPEED、モーニング娘。というのは次の世代で30~40代となる。それは、ジャニーズのアイドルも同じ。そう考えると、三原じゅん子が、選挙で100万票以上も獲得したことにも理由がつく。
新原氏は、菊池とのことを聞かれ「国民会議の活動が終わり、フォローアップの状況説明などをしているうちに意気投合した」「仕事しながら子育てする姿にひかれた。とてもハッピーだ」なんて答えているが、プロポーズについては、年甲斐もなく(?)「赤いバラを小さい花束にして『結婚して下さい』とシンプルに申し込みました」と明かしていた。
「周囲から〝仕事の鬼〟〝将軍〟と呼ばれてきた60歳の新原氏が、そんなプロポーズしたのはよほどの決意があったに違いありません。さすがに口には出せないかもしれませんが、菊池を国民会議の民間議員に加えたのも実は新原氏の意向だったという情報もありますし、その後の衆議院選への出場や民間枠での大臣候補として噂が出たのも新原氏が動いてのことだったと言われています。公私混同とまでは言いませんが、かなり私情で動いていたとも言えなくもありません。何だかんだ言っても、根っからの菊池のファンだったと思いますよ」(プロダクション関係者)
そう考えたら、今井議員と橋本氏との違いは、単に〝不倫〟か〝結婚〟の違いだけのような感じもしないわけではないが…。
2人の子供が背中を押した
しかし、2人の結婚を後押ししたのは、菊池の2人の子供だったという。菊池は、95年5月にプロゴルファーの西川哲(51)と結婚し、1男1女をもうけている。しかし、12年に離婚していた。「何かと臆病な私を応援してくれたのは長男と長女」とし、今回の結婚を「ともに喜んでくれていることを感謝しています」とブログでは綴っていた。
「菊池というのは見かけによらずに執念深く気丈な部分があります。西川とは交際1年で婚約したのですが、その会見は余りにも突然で大騒動になったものです。しかも、その後、女性週刊誌が不仲を報じた際には、菊池が自ら編集部に電話を入れて否定したこともありました。しかし、両家の折り合いがつかず、結婚に至るまでは紆余曲折で、菊池は心労の挙句に腸に穴があき、コップ一杯分の吐血、十二指腸潰瘍と診断されたこともありました。それを考えると、彼女は自ら茨の道に飛び込んでいくような感じもしないわけではないですね。もしかすると近い将来、新原氏をバックに出馬することも考えているのかもしれません」(業界関係者)。
いずれにしても、新原氏から事前に報告を受けたと言う甘利明元経産相は「『えーーっ』我等のアイドルが野蛮人(笑)の手に。まっ、みんなに夢と希望を与えるからいっか」などとツイートすれば、9月の組閣まで経産相を務めてきた世耕弘成自民党参院幹事長も「彼の結婚を聞くこと自体、大変な驚きだが、相手を聞いてその1000倍ぐらい驚いた」。
それにしても、小泉環境相と滝川との結婚に続いて、菊池と新原氏の結婚。実は一番、高笑いしているのは安倍総理かもしれない。