金曜日の25時に妻が帰宅。夫が「誰と飲んでいたの？」と心配して聞いたのに、妻はキレ気味に…
男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。
出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。
-果たして、あの時どうすればよかったのだろうか？
できなかった答えあわせを、今ここで。
今週のテーマは「2年の結婚生活で男が耐えられなくなった理由は？」という質問。さて、その答えとは？
▶【Q】はこちら：既婚女が、全室スイートの高級旅館へ1泊旅行。浮気を疑われて夫に離婚を切り出され…
妻の美咲と結婚して、約2年。名前の通り、美しく咲き誇る花のように綺麗で明るい彼女が大好きだった。
だから結婚できたときは最高に幸せだったし、2人で夫婦として、新しい家族を作っていくと信じて疑っていなかった。
ただ結婚して1年くらい経った頃からだろうか。
僕の中で、この結婚生活に疑問を持ち始めてしまった。
そしてついに耐えられなくなり、ある金曜の夜。僕は思い切って、彼女に別れを切り出したのだ。
「美咲のことは今でも好きだし、本当に大切に思ってる。でもごめん…。別れたいんだ」
別れるなら、早い方がいい。そう思っての決断だった。
幸せな2人に何が起こった…？夫が結婚を後悔した理由
A1：【� 朸眩�感覚。そもそも、派手なことが好きだった。
美咲と出会ったのは、友人の紹介だった。まるで太陽のようにパァッと笑う彼女に、僕はほぼ一目惚れをした。
しかも美咲も僕のことを気に入ってくれたようで、僕たちはすぐにデートの約束をし、その初デートで交際を申し込んだ。
「美咲ちゃん、僕と付き合ってほしい。結婚を前提として」
「もちろん。こちらこそ、よろしくお願いします」
この時、皆から「決断力がすごい」とか「大丈夫か？」など散々言われたけれど、僕は気にしなかった。
なぜなら僕たちはゴルフや食事などの趣味も合い、お互い運命だと思ったからだ。
「美咲ほど、性格が合う子は初めてかも」
「それはこっちのセリフだよ。友也といると、本当に楽しいな」
一緒にいればいるほど美咲といるのが楽しくて、僕は交際半年で彼女にプロポーズをし、すぐに入籍したのだ。
最高に幸せで、美咲こそ運命のベストパートナーだと思っていた。
ただ今から考えると、結婚前にもっと美咲のいろんな部分をしっかりと見ておくべきだったんだ…。
最初は、美咲の本来のライフスタイルがわからなかった。なぜならコロナで自粛ムードで、僕たちは結婚式すら挙げていない。普段の生活も、家にいることが多くて地味なものだった。
「ねぇ友也。結婚式どうしようね。このまましなくてもいいかな…」
ある日、テレビを見ながらどこか寂しそうにつぶやく美咲を見て、少しだけ胸が痛む。女性は、結婚式をしたい人が多いと聞く。ウエディングドレスも着たいだろう。
「そうだね。僕はしなくてもいいけど、美咲はしたいんじゃないの？」
「本音を言うとそうだね。本当は100人くらい呼んで、派手にやりたいのにな〜。海外で挙式だけして、1.5次会的なのは東京のホテルでして。で、長いベールのウエディングドレスを着るんだ」
「芸能人並みに盛大だね（笑）」
「いいじゃん、一生に一度のことなんだから」
この時、僕は美咲の派手すぎるプランに思わず笑ってしまった。
― 今時、そんな派手にする人がいるかな？
だがしばらくすると、これは冗談ではないことに気がつく。
またコロナ禍での結婚生活における誤算は、もう一つあった。
僕も美咲も外食が好きだったのだが、自粛期間中は控えていた。美咲は、それがとても辛そうだった。
「いつになったら外食できるかなぁ〜。美味しいお鮨も食べたいし、あの焼肉屋さんにも行きたいし…。とにかく美味しいご飯が食べたいな」
「そうだね。もう少しの我慢だよ。収まったら、思いっきり美味しいものを食べに行こう！」
「そうしよう！」
そしてまん防が解除されて少しずつ日常を取り戻していくなかで、僕は、美咲の生活パターンに驚いてしまったのだ。
知らなかった、本当の彼女の姿。生活ペースが合わない2人は幸せになれるのか？
A2：【�◆曚�金の使い方 【��】生活ペース
なんとなく、気がついてはいた。彼女は派手なことが好きで、お金の使い方も豪快なことに。
ただ美咲は、僕の想像以上に浪費家だった。
「友也〜。来週末、真由と箱根まで温泉旅行に行ってきてもいい？」
「温泉？いいなぁ。もちろんいいけど。どこに泊まるの？」
女同士で旅行へ行くのは構わない。美咲の浮気を疑っていたわけでもない。
「できたばかりの、全室スイートのところだよ」
「え、そこに女2人で行くの？」
「うん♡1泊10万超えだけど、女2人だよ（笑）」
― そんなところに女2人で行くわけ？？
それも驚いたけれど、僕が一番引いたのは、美咲が帰宅時に両手いっぱいに高級ブランドの紙袋を下げて帰ってきたことだった。
「また洋服と鞄、こんなに買ったの？このお金、どこから出てるの？」
既に美咲は収納しきれないほどの鞄や靴やらを持っている。しかも高級温泉旅館に泊まったというのに、この旅行でどれほど浪費したのだろう。
彼女は広告代理店の営業をしている。年収の詳細までは知らないけれど、予想はつく。
「安くなってたから！もちろん、全部自分で買ったよ？」
「ふ〜ん、そうなんだ」
― 僕たちの将来のこと、美咲はちゃんと考えているのかな？貯金とかしていないんだろうな…。
美咲が自分で頑張って働いているお金だから、極力口は出したくない。でも美咲からは、これから2人で未来を築いていこうという感じがまったくしない。
僕としては、例えば今後子どもができた場合や、2人の生活を考えて少し倹約するとか。もしくは将来のために貯金をするなどしてほしかった。
そして僕の中で、離婚の決定打となった要素がもう一つあった。
金曜25時。寝ようとしていると、玄関のドアがガチャっと開く。
「ただいま〜！！」
「美咲、お帰り〜。遅かったね」
「もーあのクライアントさん、とにかく飲んだら長くて長くて…」
そのまま、ヘタっと玄関に座り込む美咲。ここ最近、週末は飲んで帰ることが多くなった。
しかも一度飲むと長いようで、帰宅時間も遅い。僕も飲むことは好きだけれど、週末は家でゆっくりとしたいので、ここまで遅くまで飲むこともしないし、どちらかといえば早く寝たい。
「美咲、こんな時間まで仕事？誰と飲んでいたの？」
そもそも、仕事関係の人とこんな時間まで飲むだろうか？そう思い、注意をした時だった。
「連絡したよね？仕事関係の人だよって」
「わかってるけど…」
「仕方ないよ。断れない誘いも多いし、仕事につながるものもあるし。友也にはわかんないかもしれないけど」
美咲のこの言葉が、妙に腑に落ちた。
僕には、美咲の言動が理解できない。散財してブランド物を買うことも、仕事のためだと言って夜遅くまで飲み歩くことも、僕の辞書にはない。
金銭感覚と生活ペースは、夫婦生活の基本の“キ”だ。
そこが食い違うと、結婚生活はかなり辛いものになる。
「たしかに僕にはわからないけど…でも断れる誘いもあるでしょ？全部に顔を出していたら、体が持たないよ？」
「ごめん。でもこれは仕事だよ？別に遊んでいるわけじゃないから」
「そうだよね…ごめん。美咲そんなにお酒が強くないから、心配になっただけ」
そう言いながらも、僕はこの夜悶々として寝れなかった。
― 果たして、この結婚は正解だったのかな…。美咲とは、向いている方向、いやゴールが違いすぎる気がするな。
結婚前に、もっと確認しておくべきだった。夫婦になる以上、とても大切なことを。
何を大事にして、どんな価値観を持っていて、そしてどういう生活を送るのかということを…。
「美咲のことは今でも好きだし、本当に大切に思ってる。でもごめん…。別れたいんだ」
嫌いになったわけじゃない。でも、彼女とこれ以上夫婦として生活を続けていく自信はもうどこにもなかった。
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▶1話目はこちら：「この男、セコすぎ…！」デートの最後に男が破ってしまった、禁断の掟
▶NEXT：4月23日 土曜更新予定
彼の家に上がらせてくれない。それって…？
