(写真:アフロ)

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「年末の全日本選手権の後から、羽生選手のファンの皆さまがお礼参りにいらっしゃっています」

そう話すのは、京都・八幡市にある飛行神社の友田享宮司。

ここは羽生結弦(27)ファンに人気の神社。日本航空界の父・二宮忠八が創建したというこの神社に「飛行機の離陸とジャンプの無事を重ねて参拝にお越しになるようです」(友田宮司)と、これまで2千人以上の羽生ファンが訪れているという。特に11月に右足のケガを公表した今季は、ファンの祈願にも力が入っていたようだ。

その願いも助けになったのだろうか、今季初戦となった全日本選手権で羽生は圧巻の演技で優勝。識者たちも惜しみない賛辞を送る。

「総合力が上がっています。昔とも、去年とも全く違う、別人と言っていいくらいの演技でした。年齢とともによくなっているんですから、彼は本当に超人的なものを持っていますよね」(フィギュアスケート評論家の佐野稔さん)

「ショートプログラムは完璧に近い演技だと思ったんですが、本人は『80点だ』と。本当に自分に厳しい選手です。公式練習でも彼が入ってくるとほかの選手の空気が変わります。やはり羽生結弦はすごいと感じました」(フィギュアスケート解説者の本田武史さん)

2月に控える北京五輪の出場権も文句なしでつかみとった。

「全日本では成功とならなかった前人未踏の4回転アクセルに北京五輪で再挑戦すること、さらに五輪三連覇を目指すことも明言しました」(スポーツ紙記者)

羽生を幼少期に指導した最初のコーチである山田真実さんは、

「全日本の前までは心配で仕方ありませんでしたが、決意表明をする姿をテレビで見て不安が吹き飛びました。今は“とことんまで突き詰めてほしい”という思いです」

と、北京へ向かう羽生へエールを送る。

■元日はリンクに灯りがつかず…

前出の本田さんは「今後は4回転アクセルを成功に近づける練習がメインになるでしょう」と話すが、「北京で成功させるのはなかなか難しいこと」とも言う。

羽生自身も残り時間の少なさを自覚しているのだろう。12月31日に日本スケート連盟の公式ツイッターに投稿された動画に登場して“正月の過ごし方”を聞かれ、「4A(4回転半)の習得に向けてしっかりと軸づくりであるとか、回転のかけ方、いろいろなことを学んでいきたいと思います」と“正月返上”の覚悟を話していた。

ただ、羽生の地元であり、現在拠点としている仙台の地元住民がこんなことを教えてくれた。

「大晦日も元日も、いつも練習しているリンクは営業しておらず電気が消えていましたから、羽生選手も練習を休んでいたはずですよ」

スケート関係者に聞いてみると、

「理論派でもある羽生選手ですから、たとえば全日本の演技の動画分析など、自宅でもできることを行っていたのではないでしょうか。4回転半の練習は『頭を打って死ぬんじゃないかと思った』と話すほどのもの。ケガのリスクもありますから、リンク外で成功のイメージトレーニングを繰り返して恐怖を払拭することも大切だと思います」

元日は実家で家族との時間を過ごして英気を養いながら、4回転半の恐怖を乗り越える“脳内革命”をーー。そして正月が終わったいま再びリンクに立ち、北京五輪までのおよそ30日、3つ目の金メダルに向けて全力滑走するだけだ。