食費節約のカギは、冷蔵庫の「7割収納」。節電、買いすぎ防止効果も
献立を工夫したり、特売品を買ったり、節約の努力はしているのに思うように食費が減らない…。そんな人は、一度、冷蔵庫の使い方を見直してみて! 冷蔵庫をうまく使いこなせると、食材のロスがなくなって食費の節約につながります。料理研究家で冷蔵庫&食品収納アドバイザーでもある島本美由紀さんに、食費が減らせる冷蔵庫収納のコツを教えてもらいました。
食費が減る冷蔵庫のつくり方。収納は7割がベスト
「家庭から出る食品ロスは、4人家族の平均で年間6万円といわれます。つまり、上手に食材を使いきれば、6万円も節約できます」と、島本さん。
冷蔵室がパンパンだと、冷気が効率よく回らず、食材が傷みやすくなるうえ、電気代もアップ。7割以下の収納を心がけて、なにがあるか把握しやすい収納に。
「冷蔵庫の中身は日々変化するので、場所を固定化しすぎず、ざっくりエリア分けなどゆるい収納がベストです。お鍋がそのまま入るスペースを確保すれば、自然と7割程度になりますよ」
●食品ロスゼロへの道
1:まずは中身を出してみる
冷蔵室、ポケット、野菜室、冷凍室など、片づける範囲を決めて、一度中身を全部出してみましょう。賞味期限ぎれのものなど、食べられないものは処分します。
2:捨てるものは理由を考える
捨てることになってしまった理由を考えて。使い慣れない食材だった、安いからと大容量を買いすぎた、奥に入り込んで見えなくなったなど、理由があるはず。
3:使いきりのルールをきめる
理由を踏まえて、買い物や収納の仕方を再考。小さいサイズのものを買う、使い忘れないよう手前に収納するなど、使いきるためのルールを決めましょう。
●食品のムダをゼロにする!7収納のコツ
1:傷みやすいものほど下段に置く
冷蔵室の温度は、上の方が高く、下の方が低め。いちばん上に飲料などを入れ、日もちのしない食材は下段に。もっとも冷気が逃げないチルドには、肉や魚を。
<保存場所は温度で分ける>
上段=約6℃ ペットボトルや缶の飲み物など比較的賞味期限が長いもの
中段=3〜6℃ 納豆や豆腐などの日配品、ハムやかまぼこなどの加工品を
下段=3℃ つくりおきおかずや使いかけの食品など賞味期限の近いもの
2:定位置を決めすぎない
冷蔵庫の中のものは、使ったあとに量が減るなど、常に変化。定位置を決めすぎると、ないもののために場所をとっておくことになるため、ザックリ場所決め程度が◎。
<むやみにカゴを使いすぎない>
何でもカゴで仕切るのはNG。朝食セットなど一緒に出した方が便利なものだけ、背の低いトレーか通気性のいいプラカゴなどにまとめて。
3:野菜室も7割収納がベスト
野菜室も、つめ込みすぎると冷気が回らず、最適な温度を保つのが困難に。野菜は季節によって大きさも変化するため、定位置を決めすぎず、ざっくり位置分け程度に。
4:月に1回は見直しデーをつくる
給料日前など、月に1回は冷蔵庫の中を総チェック。賞味期限が近い食材はないか確認したり、買い物に行かずにあるもので調理するなど、使い残しをなくす工夫を。
5:冷凍室は7割以上の収納が◎
冷凍室は7割以上のスペースに食材が入っていた方が効率よく冷え、節電効果アップ。ひと目で入っているものがわかるよう、重ねずに縦に収納を。
理想の冷蔵庫は、あけたときに中身がすべて把握できること。食材を適切な場所にしまって食品ロスをなくせたらベストです。ムダを生まない冷蔵庫を目指して、早速中身を見直してみましょう。