母乳を使ってビジネスをする4児の母(画像は『New York Post 2021年8月16日付「British mom makes jewelry out of her own breast milk」(Mercury Press & Media Ltd.)』のスクリーンショット)

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昨年のロックダウンと双子の出産をきっかけに、母乳ジュエリーのビジネスを始めた女性がいる。「母乳なんて気持ち悪い」という声は常にあるものの現在は注文が殺到し、顧客からは様々なリクエストが届いているという。『Metro』『New York Post』などが伝えている。

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英マージーサイド、ウィラル在住の4児の母アリソン・ホーソーンさん(Alison Hawthorn、30)は昨年、3月に始まったロックダウン直前に双子の男の子を出産した。しかしその後は子育てに追われ、外出もままならずにストレスのはけ口がなくなった。

「当時はいつも家にいて、頭が変になりそうだった」と振り返るアリソンさん。このままでは行き詰ってしまうと昨年末、パートナーに相談し、新しい年に向け何か自分のためにできることを始めることにした。

手元にあったのは工作でよく使われるレジン(樹脂)で、ハンドメイドのアクセサリーに興味があったアリソンさんはSNSの投稿などを参考にキーチェンなどを作り始めた。

そうして双子に授乳を初めて約1年、アリソンさんは「授乳1年を祝う意味も込め、母乳とレジンで記念になるようなアクセサリーを作りたい」と考えるようになり、試行錯誤が始まった。みんなが寝静まった夜中にしか作業はできなかったものの、すぐに夢中になった。

できあがった作品への思い入れは強く、アリソンさんは最初の作品をFacebookに投稿、すると思いがけない反応があった。

「私にも作って欲しい」「是非購入したい」「形見に、父の遺灰をアクセサリーにしたい」「子供の髪の毛、ペットの被毛を使いたい」「乳歯を記念にとっておきたい」「指輪やカフスボタンにしたい」―アリソンさんは需要の高さに驚きつつも、これらのリクエストに応えるためにリサーチを重ね、ひとつひとつ丁寧に対応した。

なおアリソンさんがネックレス1つを作るためには最低10mlの母乳が必要で、顧客には2重の袋に入れて郵送してもらう。そして届けられた母乳は鍋の中で2度沸騰させ、アリソンさん自作の母乳を保存するための特別な粉末を加える。その後は油を通さない紙の上で数日間乾燥させ、できあがった白い塊をすり鉢に入れてすりこぎ棒で細かく砕いていく。こうしてできたパウダー状の母乳をレジンと混ぜ、ジュエリーの形を作っていく。この工程はアリソンさん独自のものだ。

アリソンさんは「母乳でアクセサリーなんてゾッとする」「絶対嫌だね」などとよく言われるそうだが、「確かにそういう人の気持ちも分かるわ。でも結局は母乳。気持ち悪いなんてことない」と気にする様子はない。現在は「へその緒を保存したい」というリクエストもあがっているそうで、「フルタイムの仕事になるくらいの注文があるの。だからそれをこなすだけでも大変よ。人々は変わった物が好きだから、ビジネスは絶好調なの!」と嬉しい悲鳴をあげている。

ちなみに2016年には、世界一不快なドレスを作った女性が注目された。素材は他人の陰毛で、制作には6か月を要したという。

画像は『New York Post 2021年8月16日付「British mom makes jewelry out of her own breast milk」(Mercury Press & Media Ltd.)』『Metro 2021年8月25日付「Mum who makes jewellery from breast milk and other body parts has been inundated with orders」(Picture: Mercury Press)』『Heart Radio 2021年8月17日付「This Morning guest reveals she makes jewellery out of breastmilk」(Picture: ITV)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)