我が家の定番。料理家 小堀紀代美さんの「チキントマトカレー 野菜のソテーのせ」【今日のおうちカレー #7月26日】
スパイスと季節の野菜で。チキントマトカレー 野菜のソテーのせ
小堀紀代美/料理家
人気料理店「LIKE LIKE KITCHEN(ライクライクキッチン)」のオーナー兼料理人を務め、現在は料理家として料理教室や雑誌等で幅広く活躍中。旅の実体験をもとにしたレシピや、スパイスやハーブを使った料理がおいしいと話題に。著書に『予約のとれない料理教室ライクライクキッチン「おいしい!」の作り方』(主婦の友社)など多数。
私が紹介するのは、「チキントマトカレー 野菜のソテーのせ」。パキスタンに赴任していた友人がお土産として教えてくれた「チキンカラヒ」のレシピを、すご~く簡略して作りやすくしました。
チキンのトマト煮のようなカレーで、スパイスがきいてピリッと辛い。簡単でいておいしい!ので我が家の定番のひとつになっています。
ベースとなる具材は、チキンと玉ねぎのみ。お好みで、季節野菜のソテーをトッピングして、その時々の味わいを楽しんでみてください。
〈チキントマトカレー 野菜のソテーのせ〉
調理時間:30分
材料(2人分)
・鶏もも肉……1枚
・玉ねぎ(大)……1個
・お好みの野菜(トッピング用)……適量
・にんにく……1片
・しょうが……15g
・パクチー……1~2株
・無糖ヨーグルト(なめらかになるまでかき混ぜる)……100cc
・クミンシード……小さじ1/2杯
・マスタードシード……小さじ1/2杯
a. コリアンダー……大さじ1杯
a. ターメッリック……小さじ1杯
a. クミンパウダー……小さじ1/2杯
a. ガラムマサラ……小さじ1/2杯
a. カイエンペッパー……小さじ1/4杯
a. あらびき黒胡椒……小さじ1/4杯
b. トマト……1個
b. トマトピューレ……200cc
b. ローリエ……1枚
b. シナモンスティック……1本
b. 塩……小さじ1杯
・ごはん……適量
・オリーブオイル……大さじ1杯
コツ・ポイント
鶏肉のマリネ、ヨーグルトの下準備、煮込みの工程を丁寧に
丁寧におこなって欲しいポイントは3点です。
まずは、鶏肉をきちんとマリネすること。玉ねぎと混ぜて室温で30分おくことで、酵素によってお肉がやわらかくなります。
次に、ヨーグルトをあらかじめなめらかにかき混ぜておくこと。ダマになってしまうと舌ざわりも悪く、味が均一でなくなってしまいます。
3つめは煮込むときに、きちんと鍋底をすくうように混ぜること。放置してしまうと焦げて香りが変わってしまいます。
このポイントを抑えば大丈夫!辛さについては、カイエンペッパーの量で加減してください。塩は控えめよりも、きちんときかせた方がスパイスの香りが引き立ちます。
作り方
1. 鶏肉と野菜を切る
鶏もも肉を、脂や筋、血合いをとりのぞいて大きめのひと口大に切ります。玉ねぎとトマトを大きめのひと口大に切ります。
パクチーの葉を摘み、根と茎を細く刻みます。トッピングの野菜を食べやすい大きさに切ります。
2. 鶏肉をマリネする
ボウルに鶏もも肉を入れて塩小さじ1/4杯(分量外)をもみこみ、玉ねぎを加えて混ぜ合わせ、室温に戻しながら30分、もしくは冷蔵庫で長い時間おきます。
3. ホールスパイスとパクチーを加熱する
鍋にオリーブオイル、クミンシード、マスタードシード、刻んだパクチーの茎と根を入れて弱火で熱します。
マスタードシードが跳ね始めたら蓋をして1分加熱し、火を止めてパチパチ跳ねるのが静かになるまでそのままおきます。
4. 鶏肉、玉ねぎ、パウダースパイスを炒める
鍋に鶏肉と玉ねぎを加えて中火にし、鶏肉に火がほぼ通るまで炒めます。さらに(a)のパウダースパイスを加え、焦げないように1分程度炒めます。
5. トマトとヨーグルトを加えて煮込む
(b)を加え、木べらで鍋底からこそぐようにしながら、トマトが少し煮崩れるまで混ぜます。
ヨーグルトを加えて混ぜ、蓋をして弱めの中火で15~20分間、何度か鍋底を大きくかき混ぜながら煮込みます。
6. トッピングの野菜を焼く
フライパンに適量のオリーブオイルまたはバター(分量外)を入れ、中火で熱します。野菜を入れ、塩ひとつまみ(分量外)をふり、香ばしくなるまで焼きあげます。お好みで醤油(分量外)をたらすのもおすすめです。
7. 盛り付ける
器にごはん、5のカレー、6のソテーした野菜を盛り付け、パクチーを添えます。
味やトッピングは自分らしく。おうちでパキスタン気分
今回の簡略版は短時間でできるのが嬉しいところ。じっくり作れば、さらに味の深みが増します。玉ねぎを揚げ焼きしたり、チキンを香ばしく焼いてから煮込んだり、さらに煮込み時間を長くすればトマトの甘味がぐっと感じられるようになります。
家族や仲間が集まる食卓で、野菜ソテーをいくつか用意して、それぞれ好きなものをトッピングすると楽しいですよ。パキスタンスタイルのカレーをアレンジして自分らしく楽しんでください。
文・写真/小堀紀代美
企画・編集/macaroni 編集部