タカラトミーが販売するミニカー「トミカ」。

転がして遊んだり、観賞用にコレクションしたり...。1970年に発売されて以降、子供から大人まで、世代を超えて愛されるおもちゃである。

みなさんが子供だった時は、どんな場所でトミカを走らせていただろう。

「畳の縁(へり)を道路と思いながら遊んだ事はありませんか?」――。こんな問いかけが、ツイッターで話題を呼んでいる。

こちらの投稿をご覧いただこう。

こちらはツイッターユーザーの「はぐれ刑事の人 コペン&トミカ」さん(以下、はぐれ刑事の人)が、2020年10月6日に投稿したもの。写真に映っているのは、古めかしい車体のトミカが3台。置かれている場所は、畳の縁である。この写真とともに、はぐれ刑事の人さんは、こう問いかけている。

「#トミカ
幼い時にこんな遊びをしませんでしたか?^^;
昔からのトミカの伝統と言える
畳の縁を道路と思いながら遊んだ事はありませんか?笑」

おお、畳の縁が、車道に見えてきた。畳と畳の間なので、縁も2つ分。二車線だ。

「トヨタ・2000GT」(写真、一番左手)に乗っている気分だ。反対車線から、車が2台続けてやってくるぞ...。

振り返ってみると、子供の頃の想像力って無限大だ。はぐれ刑事の人さんの投稿をみた他のユーザーからは、ツイッターに

「俺だけやなかったんか...!」
「すっげーちょうどいいんだよね幅が」
「田舎の田んぼ道みたいでいいですよね」
「幼い頃は よく 畳の T字の所で信号待ちしている遊びもやってました」「懐かしい!!幼い頃、お爺ちゃんの家にある畳でよく遊びました」

といったリプライが寄せられている。フローリングの板を道路に見立てて遊んでいたという人もいた。

「畳の縁を道路と思いながらトミカの街を作った」

Jタウンネットは8日、投稿者のはぐれ刑事の人さんに詳しい話を聞いてみた。

20代で自動車関連の営業職として働いているという彼は、取材に「トミカは色々な思い出があります」と答えた。ツイートをしたきっかけを聞いてみると

「私がまだ保育所から小学校低学年の時に、祖父の部屋で、畳の縁を道路と思いながらトミカの街を作った思い出がありました。
もしかしたら私と同じ様に、幼い時にこの様な体験をしたことがある人がいるのではないか、とツイッターにツイートさせて頂きました!」

と述べた。子供の頃は毎日、縁を使って遊んでいたそうで、「ちょうど畳の縁が2車線に見えてトミカを走らせていてとても楽しかった記憶があります!」とのこと。

また彼が、トミカを趣味としている20代後半から40代までの、複数の知り合いに、「畳の縁を道路にして遊んだことないですか?」と聞いたところ「やったことがある」という答えが返ってきたという。そのため彼は「やっぱり昔から畳を使ってトミカで遊んでいるんだ!」と考え、「これは伝統と言えるんじゃないかな?」と思ったそう。


撮影場所は祖父の部屋の畳で、10月6日夕頃に撮影(画像ははぐれ刑事の人 コペン&トミカ(@mortarfan)さんから)

ちなみに、畳上の3台は、左から「トヨタ・2000GT」、「日産・ブルーバード」、「日産・フェアレディZ432」を模したトミカ。いずれも1970年発売された、最初期のモデルだ。初期のモデルからトミカを学ぶため、フリマアプリで購入したものだという。

投稿によって、多くのユーザーの懐かしい記憶が蘇った。はぐれ刑事の人さんに、大きな反響があったことについて感想を尋ねたところ、こう述べた。

「このツイートを見てくれた皆様が私と同じを遊びをしていて誰でも通る道なんだ!と思いました!」