生姜の保存方法決定版!常温・冷蔵・冷凍・乾燥の賞味期限から活用法まで
さっぱりとした辛みがおいしい生姜。一度に使う量がすこしなので気づいたらカビが生えていたりすることはありませんか?少量ずつ買えればいいのですが、スーパではまとまりで売っていることがほとんどです。そんなときのために今回は、これをみればもう生姜を無駄にしない!生姜の保存方法を徹底解説いたします。
■生姜を保存する際の注意点
生姜はもともと熱帯地域の植物なので、寒さや乾燥に弱い特徴があります。室温15℃・湿度90%が生姜を保存するのに一番適しており、これを基準に保存すると良いでしょう。スーパーで買ってきた状態のままで生姜を長期保存することができます。方法によれば1年以上の保存も可能になるんだとか。まずは保存する際の注意点をご紹介します。
生姜を保存する前に大前提として鮮度のいい生姜を購入しましょう。鮮度のいい生姜を選ぶポイントは、
皮にハリがあり、できるだけ大きな固まりのもの
表面に変色や傷のないもの
生姜の縞模様と色が均一なもの
また、生姜の形がいびつだと悪い状態のものにみえますが、生姜は大きな根茎を切り分けて販売されるものですので、形がいびつであっても味に問題はありません。1年中スーパーで見られる生姜ですが、旬は収穫期である秋ごろの9月〜10月です。この頃に販売される生姜は大きくみずみずしいのでたくさん買って保存するのにおすすめですよ。
根菜である生姜は収穫時の土がついた状態で売られている場合があり、そのままの状態で保存してしまうと傷むのが早くなったりカビが発生する原因となるので、保存する前にまずよく水洗いしましょう。汚れが取れにくい場合は、タワシやふきんでやさしくこすりながら洗うときれいになります。へこんでいる部分に砂がたまっているときはスプーンをつかうと汚れがとれやすいですよ。
生姜をカットすると切り口から水分がでます。そのまま保存するとそこから菌が発生し傷みやすいので、保存する前に水分はしっかりとふきりましょう。もしくはカットしたあとすぐに保存するのではなく、10分ほどザルの上で乾燥させると適度に表面が乾いた状態になります。
湿度が低い環境が苦手な生姜は、なるべく乾燥しないよう新聞紙やキッチンペーパーで包んで保存することを心掛けましょう。カットして保存する場合は、切り口から水分が蒸発して生姜がカラカラになってしまうので、切り口には必ずラップをすることが大切です。
うまく保存ができず、気付いたら表面がやわらかくなりぬめりやカビが…。そのように変化してしまった部分は間違っても食べないように気をつけましょう。やわらかくなってしまった部分を少し大きめにカットし、残った生姜は再度水あらいしてからよく水気をとって再び保存ができますが、なるべく早めに食べることをおすすめします。
普段スーパーで見かける茶色い『ひねショウガ』とは違い、先が赤く柔らかい『新生姜』は、そのまま食べられる新鮮さと辛みが特徴です。期間限定のものなのでたくさん買ってしまいそうになりますが、そのままでは鮮度が落ちやすく長期保存には向かないため、『新生姜』を買った場合は1週間以内に食べることをおすすめします。お肉にまいたりそのままサラダ感覚で食べられるので普段と違った食べ方が楽しめますよ。
■生姜の常温での保存方法と賞味期限
複数ある保存方法の中で、生姜の常温保存は季節が関係するのが特徴です。夏場は室温が高すぎるため保存にむかず、室温が10℃〜15℃くらいになる冬場であれば保存することが可能です。温度管理と少しのポイントさえ気をつければ、冷蔵庫の場所をとらずに生姜を保存することができますよ。
生姜は直射日光にあたると変色したりぬめりがでるのが早くなりますので、冷暗所での保存を心掛けましょう。通気性のいい場所の方が長く保存することができますので、保存容器などの密閉空間で保存せずに、新聞紙などでおおうだけの保存をおすすめします。
1つずつ生姜をつつんで保存することで、生姜どうしがあたって傷がつくのを防げます。さらに包む新聞紙をぬらすことで、適度な湿度と皮表面の水分量を保つことができるのでこちらもあわせてやってみましょう。新聞紙を濡らす場合は、つつむ前に新聞紙に水をつけてもいいのですが、濡らしすぎてしまったり破れたりすることがあります。そんな場合は生姜を新聞紙でつつんでから霧吹きで水をかけると、失敗せずにすみますよ。ぬらした新聞紙は1週間以内にとりかえましょう。
常温保存は2週間が保存の目安です。ただし、使うたびに新聞紙をまめにかえたり、室温を15℃前後にキープしたり等、保存する環境が良ければ2週間以上持つ場合もあります。
■生姜を乾燥保存する方法と賞味期限
常温での保存方法は、買ってきたものをそのまま置いておく以外にも『乾燥生姜』をつくる方法があるんです。そのまま保存するよりも長持ちさせることができ、さらに生姜の風味もアップすることができます。
まずは天日干しで乾燥生姜を作る場合です。よく水洗いして水気をきった生姜を薄切りにし、ベランダなど外で3日〜5日程度天日干しにして、水気がなくなるくらいまでしっかりと乾燥させましょう。できあがった乾燥生姜は保存容器に入れて保存します。
乾燥生姜は天気がよくカラッとした日に作るのがピッタリなので、室温保存に向かない夏場に試してみると常温保存でも生姜を長持ちさせることができます。天日干しは雨に弱いので、よく晴れた日に行いましょう。干すだけで生姜の保存期間がぐっとのびるおすすめの保存方法です。
天日干しはすこし手間がかかる、という方にはレンジで簡単に作れる方法もあるんです。同じように水洗い・薄切りにした生姜を平たい耐熱のお皿に重ならないように並べ、ラップをせずに600Wで約9分加熱します。生姜が小さくなり、水分がぬけている状態であればできあがりです。電子レンジにより加熱時間がかわりますので、焦げるのが心配な方は、少しずつ加熱して中身を確認しながら乾燥させましょう。天日干しに比べ、時間をかなり短縮してつくることができますので、忙しい方はこちらで試してみましょう。
乾燥生姜は時間が経つとだんだんと風味や味がおちてきてしまいますので、半年を目途に食べきりましょう。使い切れない乾燥生姜を醤油につけると風味豊かなお醤油になり、お刺身やお寿司にぴったりですよ。
■生姜を冷蔵庫で保存する方法と賞味期限
冷蔵庫は、常に一定の湿度と温度に保たれているので生姜を保存するには適した方法ですが、間違った保存をしてしまうとすぐにカビが生えたりやわらかくなってしまいます。ですから買ってきたそのままで保存するのではなく、長持ちする簡単な工夫を覚えて保存期間を延ばしましょう。
生姜は「野菜」というよりも「薬味」としてのイメージが強いからか、野菜室よりも冷蔵室で保存している方が多いのではないでしょうか。しかし冷蔵室の温度は2℃〜7℃と、生姜を保存するには少し低めの設定ですので、よりも温度が高めに設定されている野菜室での保存が適しています。また、保存期間はおよそ3週間程度です。
常温保存と同様に1つずつキッチンペーパーで包んで保存しましょう。ない場合は新聞紙でも代用できます。こうすることで生姜に傷がつくのを防ぐのはもちろん、生姜の冷え過ぎを防ぐ効果もあります。ちなみに、生姜は周りの野菜の成長にも影響がある『エチレンガス』の発生が比較的少ない野菜ですので、袋で密封する必要はありません。
キッチンペーパーの代用品としてアルミホイルを使うことも可能なのです。アルミホイルの金属イオンは、細菌の繁殖を予防することができるので、ラップの代用だけでなくカビ防止にもなる一石二鳥のアイテムなんですよ。
カットした生姜を保存する場合は、キッチンペーパーよりもラップがおすすめです。野菜室の中は乾燥しているので、そのままで保存すると切り口から水分が蒸発して干からびてしまいます。切り口にしっかり密着させてラップを巻くことで蒸発をふせぎましょう。
家にラップもキッチンペーパーもない!そんなときは水を使いましょう。
きれいに洗った生姜を、水をためた保存容器や瓶にいれておけば乾燥を防ぎながら保存できます。もし唐辛子があれば一緒にいれるとカビの防止にもなり、殺菌効果もあるので水を変える頻度も少なくてすみます。水を溜めて入れるだけなので冷蔵保存では一番手軽にできる方法ですね。
さらに水を焼酎に変えて保存すると生姜の風味も長持ちさせることができます。できれば焼酎はアルコール度数35度以上あるものがベストですが、それだと梅酒用のホワイトリカーになってしまうので、生姜の保存のためだけに買うのは少し量が多いです。そのためワンカップの焼酎などで代用しましょう。
焼酎・水に漬ける保存方法はどちらも3ヵ月〜6ヵ月ほど保存することが可能です。
■生姜を冷凍庫で保存する方法と保存期間
あまり知られていませんが生姜は冷凍保存するこもできます。ちゃんと保存すれば、6ヵ月ほど風味をおとさず保存することができます。特にむずかしいポイントもないので、覚えておくと普段の料理がとても楽になりますよ。
水洗いしてしっかりと水気をふきとった生姜を包丁またはスライサーで皮のまま薄切りにし、保存袋にいれ平らにしてから冷凍します。うすく切ることで、好きな分だけを使うことができるので、炒めものにいれるのにピッタリな保存方法です。
冷凍保存で一番おすすめなのが、この方法です。普段は氷をつくるのに使う製氷皿ですが、生姜を小分け保存できる便利グッズにもなるんです。すりおろした生姜を製氷皿にわけていれ、上から少しだけ水を足して冷凍庫で保存します。あとはお味噌汁やうどんなどに好きな分だけ割って入れましょう。そうめんにもピッタリで、つけダレにいれると氷の役割も兼ね、つけダレが水で薄まるのも防げるのでおすすめです。
使う製氷皿は大きいものではなく、小さめの氷をつくるものを選びましょう。製氷皿が場所を取るようでしたら、固まったら全部割ってしまって保存袋やタッパーに入れると邪魔にならず保存ができます。
生姜の皮はむいたら捨ててしまっていませんか?生姜は実よりも皮の方が香りが強く辛み成分もあるので、捨ててしまうの勿体無いです。皮が苦手…という方は蒸し物や油の香りづけとして使える方法もあるので、むいた皮はラップに包んで保存しておきましょう。
生姜に含まれる栄養素は寒さに強いものが多いので、冷凍保存しても栄養素をにがすことはありません。ただし加熱してから調理する保存食は、栄養素が減少してしまう場合もあるので注意してください。
冷凍した生姜は解凍の必要がなく、丸ごと冷凍した場合でもそのまま調理することが可能です。温度差で水分がでる場合もありますが、この水分には栄養素が含まれているので気にせずそのまま使いましょう。
■生姜の栄養素とその効果
食べる万能薬と言われる生姜は体にいい栄養素をたっぷりと含んでいます。この栄養素は調理方法によって、より効果的にとることができるのをご存知でしょうか?なにも気にせず食べてもいいのですが、ダイエットや風邪のときは、その栄養効果を高める食べ方を知っていると便利ですよね。
生姜の栄養素の代表格と言えば『ジンゲロール』『ショウガオール』『ジンゲロン』の3つです。ここではこの栄養素を効果的にとることができる調理方法ををご紹介します。
生姜にもっとも多く含まれる栄養素である『ジンゲロール』は酸素にふれると効果が減少してしまいます。『ジンゲロール』の効能は冷えの改善と免疫力アップです。風邪のときに作るうどんなどは、栄養素の減少を防げるので直前にすり下ろすのが良いでしょう。また、すってすぐの生姜にお湯とはちみつを入れると、体を温めるホットジンジャーが簡単に作れます。
体温を上げ基礎代謝をアップさせる効果がある『ショウガオール』と『ジンゲロン』は、加熱すると増えるという性質があります。中でも、一度レンジで加熱してから保存する乾燥生姜は、脂肪の燃焼を促すといわれています。ほかにも煮物やうどんで生姜を使った場合は、栄養素が溶け出している汁もしっかり飲むように意識しましょう。
■生姜の万能な保存食レシピ4選
最後は生姜の保存食レシピのご紹介です。買ってきた生姜を保存食へ加工することで、長期保存はもちろん、すぐに料理に使える便利食材になるので、忙しいときの時短にもなりますね。一品としてそのまま食べられるものもありますが、トッピングやデザートとして使える保存食もあるんですよ。
今回はその中でもおすすめのレシピ4選をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
水洗いして水気をしっかりふいた生姜を、2〜3mm幅にスライスする。
ボウルに入れて塩を振り、1時間放置する。
出てきた水分を捨て、水気をきった生姜を日陰で1日天日干しする。
生姜を細切りにしてから消毒した瓶に入れ、梅酢をひたひたになるまで入れれば完成。
※天日干しではなく、電子レンジやオーブンを使うことも可能です。
※色はつきませんが、梅酢ではなく白梅酢でも作ることができます。
※新生姜ではなくひね生姜でも可能です
生姜の定番保存食といえば、紅生姜。焼きうどんや牛丼にいれるのはもちろんですが、混ぜご飯にしてもおいしく、お弁当にいろどりがすくないときに漬物代わりに入れることもできますよ。お酒のおつまみにももってこいなので、好きな方は気づいたら瓶が空っぽになっていることも。保存期間は1年以上にもなるので、いい生姜が手に入ったときはたくさん仕込みましょう。
しっかりと水洗いして水気をふいた生姜をみじん切りにする。
鍋に鰹節以外の調味料を入れて一煮立ちさせ、そこに生姜をいれて水分がなくなるまで煮込む。
生姜に火が通り、水分が飛んだらできあがり。しっかり消毒した瓶にいれて、粗熱がとれたら冷蔵庫で保存しましょう。
食べるラー油は有名ですが、食べる生姜もおいしいんです。今回は基本の調味料でご紹介しましたが、お醤油をごま油と塩に変えて中華風にしたり、唐辛子をいれてピリ辛にしたりなどアレンジ無限大の調味料です。長期保存するためには保存料として砂糖は必須ですので、アレンジする場合も砂糖は抜かないようにしましょう。保存期間は冷蔵庫で3ヵ月程です。
生姜を水洗いし、しっかりと水気をふいて5分ほど乾燥させてから薄くスライスする。
お鍋に砂糖と生姜を入れ、火をかけずに30分放置する。
30分後、弱火で火をつけアクをとりながら30〜1時間程度コトコト煮込む。
火を止めてレモン汁を入れて混ぜる。消毒した瓶に生姜ごと入れ、粗熱がとれたら冷蔵庫へ。
辛みを活かした生姜シロップは、夏場はジンジャーエール、冬場はホットジンジャーにするのがおすすめです。ドリンクだけではなく、もちろんお料理にも使えますよ。お砂糖がわりに使って生姜焼きをつくると生姜の風味がしっかりと味わえます。生姜シロップはひねショウガで作ってもおいしいですが、新生姜で作ると火が通りやすく、ピンク色の綺麗なシロップになります。1年を目安にして使い切りましょう。
水洗いした生姜を細切りにする。そこに塩をまぶして15分ほど放置。
15分後水分がでてくるので、水洗いして塩を落とす。
鍋に調味料をいれてひと煮立ちさせ、生姜を入れて水分がなくなるまでにつめる。
仕上げに白ごまをふれば完成。保存容器にいれて冷蔵庫で保存しましょう。
食べるとご飯がとまらなくなる生姜の佃煮。更にお好みで七味や山椒をかけると大人の味に早変わり。そのままでももちろんおいしいですが、冷奴やうどんのトッピングにもおすすめです。こちらは冷凍保存をすることも可能なので、たくさん作って小分けに冷凍しておくとさらに長く保存することができます。冷蔵の場合は1ヵ月程度、冷凍の場合は1年程度保存できます。
■ひとつあると便利な生姜を正しく保存!
生姜は常温・冷蔵・冷凍とそれぞれ保存できますが、どれをとっても調理方法が限定されず、長持ちしやすい食材です。今回ご紹介した保存方法も、1ヶ月以上もつものがほとんどでしたね。自分にあった保存方法をみつけて、ちょっとあると便利な生姜を保存しておきましょう。
《参考》
・遠藤食品株式会社「生姜の有効成分」
(AYA)
©https://unsplash.com/
■生姜を保存する際の注意点
生姜はもともと熱帯地域の植物なので、寒さや乾燥に弱い特徴があります。室温15℃・湿度90%が生姜を保存するのに一番適しており、これを基準に保存すると良いでしょう。スーパーで買ってきた状態のままで生姜を長期保存することができます。方法によれば1年以上の保存も可能になるんだとか。まずは保存する際の注意点をご紹介します。
・鮮度の良い物を選ぶ
©https://pixabay.com/ja/
生姜を保存する前に大前提として鮮度のいい生姜を購入しましょう。鮮度のいい生姜を選ぶポイントは、
皮にハリがあり、できるだけ大きな固まりのもの
表面に変色や傷のないもの
生姜の縞模様と色が均一なもの
また、生姜の形がいびつだと悪い状態のものにみえますが、生姜は大きな根茎を切り分けて販売されるものですので、形がいびつであっても味に問題はありません。1年中スーパーで見られる生姜ですが、旬は収穫期である秋ごろの9月〜10月です。この頃に販売される生姜は大きくみずみずしいのでたくさん買って保存するのにおすすめですよ。
・保存する前によく水で洗う
©https://pixabay.com/ja/
根菜である生姜は収穫時の土がついた状態で売られている場合があり、そのままの状態で保存してしまうと傷むのが早くなったりカビが発生する原因となるので、保存する前にまずよく水洗いしましょう。汚れが取れにくい場合は、タワシやふきんでやさしくこすりながら洗うときれいになります。へこんでいる部分に砂がたまっているときはスプーンをつかうと汚れがとれやすいですよ。
・カットした場合は水気を切る
©https://pixabay.com/ja/
生姜をカットすると切り口から水分がでます。そのまま保存するとそこから菌が発生し傷みやすいので、保存する前に水分はしっかりとふきりましょう。もしくはカットしたあとすぐに保存するのではなく、10分ほどザルの上で乾燥させると適度に表面が乾いた状態になります。
・乾燥を避ける
湿度が低い環境が苦手な生姜は、なるべく乾燥しないよう新聞紙やキッチンペーパーで包んで保存することを心掛けましょう。カットして保存する場合は、切り口から水分が蒸発して生姜がカラカラになってしまうので、切り口には必ずラップをすることが大切です。
・ぬめり発生・柔らかくなった部分は食べない
うまく保存ができず、気付いたら表面がやわらかくなりぬめりやカビが…。そのように変化してしまった部分は間違っても食べないように気をつけましょう。やわらかくなってしまった部分を少し大きめにカットし、残った生姜は再度水あらいしてからよく水気をとって再び保存ができますが、なるべく早めに食べることをおすすめします。
・新生姜はそのままで長期保存できない
©https://pixabay.com/ja/
普段スーパーで見かける茶色い『ひねショウガ』とは違い、先が赤く柔らかい『新生姜』は、そのまま食べられる新鮮さと辛みが特徴です。期間限定のものなのでたくさん買ってしまいそうになりますが、そのままでは鮮度が落ちやすく長期保存には向かないため、『新生姜』を買った場合は1週間以内に食べることをおすすめします。お肉にまいたりそのままサラダ感覚で食べられるので普段と違った食べ方が楽しめますよ。
■生姜の常温での保存方法と賞味期限
©https://pixabay.com/ja/
複数ある保存方法の中で、生姜の常温保存は季節が関係するのが特徴です。夏場は室温が高すぎるため保存にむかず、室温が10℃〜15℃くらいになる冬場であれば保存することが可能です。温度管理と少しのポイントさえ気をつければ、冷蔵庫の場所をとらずに生姜を保存することができますよ。
・風通しの良い冷暗所がおすすめ
生姜は直射日光にあたると変色したりぬめりがでるのが早くなりますので、冷暗所での保存を心掛けましょう。通気性のいい場所の方が長く保存することができますので、保存容器などの密閉空間で保存せずに、新聞紙などでおおうだけの保存をおすすめします。
・1個ずつ濡らした新聞紙や紙袋で包む
©https://pixabay.com/ja/
1つずつ生姜をつつんで保存することで、生姜どうしがあたって傷がつくのを防げます。さらに包む新聞紙をぬらすことで、適度な湿度と皮表面の水分量を保つことができるのでこちらもあわせてやってみましょう。新聞紙を濡らす場合は、つつむ前に新聞紙に水をつけてもいいのですが、濡らしすぎてしまったり破れたりすることがあります。そんな場合は生姜を新聞紙でつつんでから霧吹きで水をかけると、失敗せずにすみますよ。ぬらした新聞紙は1週間以内にとりかえましょう。
・常温で2週間保存可能
常温保存は2週間が保存の目安です。ただし、使うたびに新聞紙をまめにかえたり、室温を15℃前後にキープしたり等、保存する環境が良ければ2週間以上持つ場合もあります。
■生姜を乾燥保存する方法と賞味期限
©https://pixabay.com/ja/
常温での保存方法は、買ってきたものをそのまま置いておく以外にも『乾燥生姜』をつくる方法があるんです。そのまま保存するよりも長持ちさせることができ、さらに生姜の風味もアップすることができます。
・天日干しで乾燥
©https://www.photo-ac.com/
まずは天日干しで乾燥生姜を作る場合です。よく水洗いして水気をきった生姜を薄切りにし、ベランダなど外で3日〜5日程度天日干しにして、水気がなくなるくらいまでしっかりと乾燥させましょう。できあがった乾燥生姜は保存容器に入れて保存します。
乾燥生姜は天気がよくカラッとした日に作るのがピッタリなので、室温保存に向かない夏場に試してみると常温保存でも生姜を長持ちさせることができます。天日干しは雨に弱いので、よく晴れた日に行いましょう。干すだけで生姜の保存期間がぐっとのびるおすすめの保存方法です。
・レンジで乾燥
©https://www.photo-ac.com/
天日干しはすこし手間がかかる、という方にはレンジで簡単に作れる方法もあるんです。同じように水洗い・薄切りにした生姜を平たい耐熱のお皿に重ならないように並べ、ラップをせずに600Wで約9分加熱します。生姜が小さくなり、水分がぬけている状態であればできあがりです。電子レンジにより加熱時間がかわりますので、焦げるのが心配な方は、少しずつ加熱して中身を確認しながら乾燥させましょう。天日干しに比べ、時間をかなり短縮してつくることができますので、忙しい方はこちらで試してみましょう。
・乾燥生姜の保存期間
乾燥生姜は時間が経つとだんだんと風味や味がおちてきてしまいますので、半年を目途に食べきりましょう。使い切れない乾燥生姜を醤油につけると風味豊かなお醤油になり、お刺身やお寿司にぴったりですよ。
■生姜を冷蔵庫で保存する方法と賞味期限
©https://pixabay.com/ja/
冷蔵庫は、常に一定の湿度と温度に保たれているので生姜を保存するには適した方法ですが、間違った保存をしてしまうとすぐにカビが生えたりやわらかくなってしまいます。ですから買ってきたそのままで保存するのではなく、長持ちする簡単な工夫を覚えて保存期間を延ばしましょう。
・野菜室がおすすめ
生姜は「野菜」というよりも「薬味」としてのイメージが強いからか、野菜室よりも冷蔵室で保存している方が多いのではないでしょうか。しかし冷蔵室の温度は2℃〜7℃と、生姜を保存するには少し低めの設定ですので、よりも温度が高めに設定されている野菜室での保存が適しています。また、保存期間はおよそ3週間程度です。
・キッチンペーパーで包む
©https://www.photo-ac.com/
常温保存と同様に1つずつキッチンペーパーで包んで保存しましょう。ない場合は新聞紙でも代用できます。こうすることで生姜に傷がつくのを防ぐのはもちろん、生姜の冷え過ぎを防ぐ効果もあります。ちなみに、生姜は周りの野菜の成長にも影響がある『エチレンガス』の発生が比較的少ない野菜ですので、袋で密封する必要はありません。
・カビが生えづらい!アルミホイルで包む
©https://www.photo-ac.com/
キッチンペーパーの代用品としてアルミホイルを使うことも可能なのです。アルミホイルの金属イオンは、細菌の繁殖を予防することができるので、ラップの代用だけでなくカビ防止にもなる一石二鳥のアイテムなんですよ。
・ラップを巻く
カットした生姜を保存する場合は、キッチンペーパーよりもラップがおすすめです。野菜室の中は乾燥しているので、そのままで保存すると切り口から水分が蒸発して干からびてしまいます。切り口にしっかり密着させてラップを巻くことで蒸発をふせぎましょう。
・水を貯めた保存容器か瓶に入れる
©https://www.photo-ac.com/
家にラップもキッチンペーパーもない!そんなときは水を使いましょう。
きれいに洗った生姜を、水をためた保存容器や瓶にいれておけば乾燥を防ぎながら保存できます。もし唐辛子があれば一緒にいれるとカビの防止にもなり、殺菌効果もあるので水を変える頻度も少なくてすみます。水を溜めて入れるだけなので冷蔵保存では一番手軽にできる方法ですね。
・焼酎漬けにすれば半年長持ち
さらに水を焼酎に変えて保存すると生姜の風味も長持ちさせることができます。できれば焼酎はアルコール度数35度以上あるものがベストですが、それだと梅酒用のホワイトリカーになってしまうので、生姜の保存のためだけに買うのは少し量が多いです。そのためワンカップの焼酎などで代用しましょう。
焼酎・水に漬ける保存方法はどちらも3ヵ月〜6ヵ月ほど保存することが可能です。
■生姜を冷凍庫で保存する方法と保存期間
©https://pixabay.com/ja/
あまり知られていませんが生姜は冷凍保存するこもできます。ちゃんと保存すれば、6ヵ月ほど風味をおとさず保存することができます。特にむずかしいポイントもないので、覚えておくと普段の料理がとても楽になりますよ。
・薄切りにして保存袋か容器に入れる
©https://www.photo-ac.com/
水洗いしてしっかりと水気をふきとった生姜を包丁またはスライサーで皮のまま薄切りにし、保存袋にいれ平らにしてから冷凍します。うすく切ることで、好きな分だけを使うことができるので、炒めものにいれるのにピッタリな保存方法です。
・すりおろして製氷皿に
©https://www.photo-ac.com/
冷凍保存で一番おすすめなのが、この方法です。普段は氷をつくるのに使う製氷皿ですが、生姜を小分け保存できる便利グッズにもなるんです。すりおろした生姜を製氷皿にわけていれ、上から少しだけ水を足して冷凍庫で保存します。あとはお味噌汁やうどんなどに好きな分だけ割って入れましょう。そうめんにもピッタリで、つけダレにいれると氷の役割も兼ね、つけダレが水で薄まるのも防げるのでおすすめです。
使う製氷皿は大きいものではなく、小さめの氷をつくるものを選びましょう。製氷皿が場所を取るようでしたら、固まったら全部割ってしまって保存袋やタッパーに入れると邪魔にならず保存ができます。
・皮のみラップで包む
生姜の皮はむいたら捨ててしまっていませんか?生姜は実よりも皮の方が香りが強く辛み成分もあるので、捨ててしまうの勿体無いです。皮が苦手…という方は蒸し物や油の香りづけとして使える方法もあるので、むいた皮はラップに包んで保存しておきましょう。
・栄養を逃がさず長期間保存出来る
©https://www.photo-ac.com/
生姜に含まれる栄養素は寒さに強いものが多いので、冷凍保存しても栄養素をにがすことはありません。ただし加熱してから調理する保存食は、栄養素が減少してしまう場合もあるので注意してください。
・解凍せずそのまま使える
©https://www.photo-ac.com/
冷凍した生姜は解凍の必要がなく、丸ごと冷凍した場合でもそのまま調理することが可能です。温度差で水分がでる場合もありますが、この水分には栄養素が含まれているので気にせずそのまま使いましょう。
■生姜の栄養素とその効果
食べる万能薬と言われる生姜は体にいい栄養素をたっぷりと含んでいます。この栄養素は調理方法によって、より効果的にとることができるのをご存知でしょうか?なにも気にせず食べてもいいのですが、ダイエットや風邪のときは、その栄養効果を高める食べ方を知っていると便利ですよね。
生姜の栄養素の代表格と言えば『ジンゲロール』『ショウガオール』『ジンゲロン』の3つです。ここではこの栄養素を効果的にとることができる調理方法ををご紹介します。
・冷え改善を狙うなら食べる直前に調理
©https://www.photo-ac.com/
生姜にもっとも多く含まれる栄養素である『ジンゲロール』は酸素にふれると効果が減少してしまいます。『ジンゲロール』の効能は冷えの改善と免疫力アップです。風邪のときに作るうどんなどは、栄養素の減少を防げるので直前にすり下ろすのが良いでしょう。また、すってすぐの生姜にお湯とはちみつを入れると、体を温めるホットジンジャーが簡単に作れます。
・ダイエット中の方には乾燥生姜
体温を上げ基礎代謝をアップさせる効果がある『ショウガオール』と『ジンゲロン』は、加熱すると増えるという性質があります。中でも、一度レンジで加熱してから保存する乾燥生姜は、脂肪の燃焼を促すといわれています。ほかにも煮物やうどんで生姜を使った場合は、栄養素が溶け出している汁もしっかり飲むように意識しましょう。
■生姜の万能な保存食レシピ4選
©https://www.photo-ac.com/
最後は生姜の保存食レシピのご紹介です。買ってきた生姜を保存食へ加工することで、長期保存はもちろん、すぐに料理に使える便利食材になるので、忙しいときの時短にもなりますね。一品としてそのまま食べられるものもありますが、トッピングやデザートとして使える保存食もあるんですよ。
今回はその中でもおすすめのレシピ4選をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
・紅生姜
©https://pixabay.com/ja/
材料
新生姜 250g
赤梅酢 約100〜150ml
塩 大さじ1/2
新生姜 250g
赤梅酢 約100〜150ml
塩 大さじ1/2
水洗いして水気をしっかりふいた生姜を、2〜3mm幅にスライスする。
ボウルに入れて塩を振り、1時間放置する。
出てきた水分を捨て、水気をきった生姜を日陰で1日天日干しする。
生姜を細切りにしてから消毒した瓶に入れ、梅酢をひたひたになるまで入れれば完成。
※天日干しではなく、電子レンジやオーブンを使うことも可能です。
※色はつきませんが、梅酢ではなく白梅酢でも作ることができます。
※新生姜ではなくひね生姜でも可能です
生姜の定番保存食といえば、紅生姜。焼きうどんや牛丼にいれるのはもちろんですが、混ぜご飯にしてもおいしく、お弁当にいろどりがすくないときに漬物代わりに入れることもできますよ。お酒のおつまみにももってこいなので、好きな方は気づいたら瓶が空っぽになっていることも。保存期間は1年以上にもなるので、いい生姜が手に入ったときはたくさん仕込みましょう。
・食べる生姜
©https://pixabay.com/ja/
材料
生姜 100g
醤油 大4
酒 大3
みりん 大2
砂糖 大1
鰹節 1パック(小袋)
生姜 100g
醤油 大4
酒 大3
みりん 大2
砂糖 大1
鰹節 1パック(小袋)
しっかりと水洗いして水気をふいた生姜をみじん切りにする。
鍋に鰹節以外の調味料を入れて一煮立ちさせ、そこに生姜をいれて水分がなくなるまで煮込む。
生姜に火が通り、水分が飛んだらできあがり。しっかり消毒した瓶にいれて、粗熱がとれたら冷蔵庫で保存しましょう。
食べるラー油は有名ですが、食べる生姜もおいしいんです。今回は基本の調味料でご紹介しましたが、お醤油をごま油と塩に変えて中華風にしたり、唐辛子をいれてピリ辛にしたりなどアレンジ無限大の調味料です。長期保存するためには保存料として砂糖は必須ですので、アレンジする場合も砂糖は抜かないようにしましょう。保存期間は冷蔵庫で3ヵ月程です。
・生姜シロップ
©https://pixabay.com/ja/
材料
新生姜 500g
砂糖 500g
レモン汁 大さじ3
新生姜 500g
砂糖 500g
レモン汁 大さじ3
生姜を水洗いし、しっかりと水気をふいて5分ほど乾燥させてから薄くスライスする。
お鍋に砂糖と生姜を入れ、火をかけずに30分放置する。
30分後、弱火で火をつけアクをとりながら30〜1時間程度コトコト煮込む。
火を止めてレモン汁を入れて混ぜる。消毒した瓶に生姜ごと入れ、粗熱がとれたら冷蔵庫へ。
辛みを活かした生姜シロップは、夏場はジンジャーエール、冬場はホットジンジャーにするのがおすすめです。ドリンクだけではなく、もちろんお料理にも使えますよ。お砂糖がわりに使って生姜焼きをつくると生姜の風味がしっかりと味わえます。生姜シロップはひねショウガで作ってもおいしいですが、新生姜で作ると火が通りやすく、ピンク色の綺麗なシロップになります。1年を目安にして使い切りましょう。
・生姜の佃煮
材料
・生姜 500g
・塩 ひとつまみ
・砂糖 200g
・醤油 100cc
・白ごま 大さじ2
・かつおぶし お好みの量
・生姜 500g
・塩 ひとつまみ
・砂糖 200g
・醤油 100cc
・白ごま 大さじ2
・かつおぶし お好みの量
水洗いした生姜を細切りにする。そこに塩をまぶして15分ほど放置。
15分後水分がでてくるので、水洗いして塩を落とす。
鍋に調味料をいれてひと煮立ちさせ、生姜を入れて水分がなくなるまでにつめる。
仕上げに白ごまをふれば完成。保存容器にいれて冷蔵庫で保存しましょう。
食べるとご飯がとまらなくなる生姜の佃煮。更にお好みで七味や山椒をかけると大人の味に早変わり。そのままでももちろんおいしいですが、冷奴やうどんのトッピングにもおすすめです。こちらは冷凍保存をすることも可能なので、たくさん作って小分けに冷凍しておくとさらに長く保存することができます。冷蔵の場合は1ヵ月程度、冷凍の場合は1年程度保存できます。
■ひとつあると便利な生姜を正しく保存!
©https://pixabay.com/ja/
生姜は常温・冷蔵・冷凍とそれぞれ保存できますが、どれをとっても調理方法が限定されず、長持ちしやすい食材です。今回ご紹介した保存方法も、1ヶ月以上もつものがほとんどでしたね。自分にあった保存方法をみつけて、ちょっとあると便利な生姜を保存しておきましょう。
《参考》
・遠藤食品株式会社「生姜の有効成分」
(AYA)