日本での大坂なおみへの差別的発言が海外でも話題に

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先日行われた「東レ パン・パシフィック・オープン」で優勝した大坂なおみ(日本/日清食品)に対して「漂白剤が必要だ」などとライブのイベントで発言したことを、日本のお笑いコンビとその所属事務所が謝罪したと、イギリスの The Independentが報じている。

Aマッソ」というそのコンビは、大坂が「全豪オープン」以来初の優勝を遂げたその当日のイベントで、「彼女は日焼けしすぎ」とも発言していたという。二人の所属事務所であるワタナベエンターテインメントは自社のウェブサイトで、彼女らは「配慮を欠く発言」をしたことを謝罪している、と声明を出したが、ハイチ系アメリカ人の父と日本人の母親を持つ大坂の名前はあげていない。「考えればわかるはずなのに多くの人を傷つける発言をしてしまいました。今後はこのようなことは決して致しません」とそのコンビの一人の村上愛は書いている。


ワタナベエンターテインメントも、大坂の名前をあげずに謝罪を加えている。多様性を尊重する時代であるのに、それについて配慮が欠けていたとして、厳重注意とこの問題に対する理解を深めるよう対処したと述べている。ワタナベエンターテインメントからも大坂側からも、コメントは取れていない。


10月で22歳になる大坂は、ハイチ系アメリカ人の父親と日本人の母親の間に日本で生まれたが、幼い頃にアメリカに移住。歴史的に長い間、自国を単一民族国家とみなしてきた日本で、彼女は大きな人気を博している。大坂のような成功している、多様なルーツを持つアスリートたち、他にも陸上のケンブリッジ飛鳥、野球のダルビッシュ有らが、その認識に一石を投じている。


1月には、日清食品が自社のコマーシャルに登場する大坂のアニメキャラクターの肌の色を薄い肌色に、髪をライトブラウンに描いていたことに批判の声が上がり、配信を中止した。日清食品は、大坂をホワイトウォッシュ(白人化)しようという意図はなく、今後は人種の多様性についてもっと注意を払うとコメントしていた。


(テニスデイリー編集部)



※写真は「全米オープン」での大坂なおみ
(Photo by Al Bello/Getty Images)