八村塁【写真:Getty Images】

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日本時間午後9時30分から米国と1次L最終戦、八村はNBAデビュー前の“前哨戦”

 バスケットボールのワールドカップ(W杯・DAZNで生配信)で1次リーグ敗退が決定している世界ランク48位の日本は5日、日本時間午後9時30分から同1位・米国との第3戦(上海・東方体育中心)に臨む。この日正午から1時間弱、非公開練習を行った。2戦2敗ながら計36得点と奮闘してきた八村塁(ウィザーズ)、渡邊雄太(グリズリーズ)らがディフェンスプランなど最終確認。1次リーグ敗退で順位決定戦に回る日本は、全員がNBAでプレーする最強軍団相手に力試しの一戦となる。

 スター選手が次々と辞退した若手の多いメンバー構成とはいえ、史上初の3連覇で単独最多6度目の優勝を狙う実力は間違いなく本物だ。フリオ・ラマス監督も「この大会では優勝候補。ディフェンスではNBAでも秀でている選手が何人かいる。彼らも野心を持って自分を売り込む場でもある」と警戒。NBA関係者が多数見守る今大会でアピールを狙い、2次リーグ進出が決まっていても全力を出すと見ている。

 日本はここまでの2試合で攻守とも伸びしろを感じさせる内容だった。1日のトルコ戦では、八村が徹底マークに遭い、周囲が完全にはサポートし切れず。エースはフリースローを10本中9本決めたが、フィールドゴールは2ポイントが10本中3本、3ポイントは2本とも外した。計15得点、7リバウンド、2アシストと奮闘したが、チームは67-86で黒星発進。大事な初戦を落とした。

 76-89で2連敗を喫した3日のチェコ戦でも八村のマークは厳しかったが、渡邊、馬場雄大らも決死の援護。渡邊が15得点、ファジーカス・ニックが12得点、比江島慎が10得点と4人が2桁をマークした。八村は2ポイント8本を含む21得点、6リバウンド。さらに4アシストを記録し、自分で点をもぎ取るだけでなく、周りとの連係にも向上が見られた。

 主将の篠山竜青が「相手を苦しめている部分もあるし、やれている部分もある。全否定されるような状態じゃない」と手応えを感じた一方で、2試合で合計175失点とディフェンスの脆さを見せた日本。特に3ポイントシュートの本数、成功率に大きな差をつけられ、リバウンド、ターンオーバー(攻撃でボールを奪われること)などでも課題が残った。八村も「W杯で勝つためにはもっといいディフェンスをしなければいけない」と口にしていた。

走り回る“根性”求めた渡邊「コートに立てば、NBAとか関係ない」

 特にチェコ戦では、フィジカルコンタクトで当たり負けする場面があり、時間が進むにつれて体力を消耗。強化試合で見せた後半に追い上げを見せるチームの姿も影を潜めた。

「メンタル的な部分も絶対にある。相手がフィジカルでやってくるのは最初からわかっていた。それに対して、自分たちが急にフィジカルが強くなるとかは無理なので、いかに心の準備を最初からやるか」と渡邊。「出場時間も、自分と塁が30分くらい出る中で、他の選手も20分近く出る。それくらいの時間ならみんな戦う体力はあるはず。本当に気持ちの問題だと思います」と“根性”による奮起を求めている。

 米国は1歩目の速さ、当たりの強さ、技術の細部に至る全てにおいてハイレベルな相手となる。今秋、NBAデビューを狙う八村個人のスピード、パワー、技術がどれほど太刀打ちできるのか。「僕が止められても、他に4人いる」と信頼する仲間と、スローガンの「日本一丸」で戦い抜けるか、日の丸戦士の実力が試される。

 日本はW杯で米国と初対戦。五輪は1956年メルボルン(40-98)、60年ローマ(66-125)、72年ミュンヘン(33-99)の3戦全敗だ。八村も2014年U-17世界選手権で両チーム最多の25得点を挙げたが、38-122で大敗。「思い出深い試合だった。(今回の相手は)これから僕がずっと戦っていくような選手たちと戦う。チームとしては、日本人としてどれだけ米国人にバスケで対抗できるか。凄く楽しみな一戦」と闘志をむき出しにしている。

 当日練習を終えた渡邊も「コートに立てば、ここはW杯。NBAとか関係ない。ただ『米国とやれた』で終わりたくはない」と気合。未来につなぐための戦いが始まる。(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)