新幹線に乗ったら、自分の席がグループ客に「回転」させられていた... こんなとき、どうすれば?
乗り込んだ新幹線。切符を手に席に向かうと、自分が座ろうと思った座席が回転され、グループ客が盛り上がっていた...。座ろうにも気まずいし、座れば他人と顔を合わせることになる。ネット上には我慢して座る人や、デッキに立ち過ごす人からの声がポツリポツリとつぶやかれている。
そんなグループ客に出会ってしまったら、どうすればよいのだろうか。JRに対応を聞いてみた。
結局座れなかった、という人まで...
グループで新幹線を利用する人の中には、2人・3人掛け席を回転させ、家族や友人と向かい合って旅行する人たちがいる。たとえば2人掛け席をグルっと回転させ利用する4人家族や、3人掛け席を6人で利用するグループなど。しかし、なかには3人、5人と奇数人で席を使う客がいるのが現状である。
2019年8月8日には、ツイッター上にとあるユーザーが、上記のようなシチュエーションに遭遇した、との画像付きツイートを投稿したところ、リツイートは3万6000を超え、いいねは9万9000以上される反響を呼んだ。このような「悲劇」は、ネット上に指定席・自由席問わず投稿させている。
「指定席購入していざ乗ると、家族連れが椅子を回転させBOX席状態 家族の中に、一人ぼっち、、、 」
とツイッターにポツリとつぶやかれていた。指定席を購入して乗り込み、席に着く矢先のことだ。また
「帰りの新幹線2人掛けの指定席取ってたんだけど、俺の席ババアの3人組が回転してボックスみたいにしてたんすよね それ自体はまあまあべつにいいんだけど俺が座ろうとしても元に戻さねえとか、俺が戻そうとしたらハァ?って顔するのはなんなのかなって話」
と別の利用客もツイッターで怒りをあらわにする。「結局品川から新大阪までデッキにいたなぁ」という人まで。また自由席が混雑した状況では、「新幹線のデッキでちっちゃい子何人か立ってるのに2人で席回転させて4人分使ってんのさすがにどうなん」といった声もある。こうなった場合どうすればいいのだろうか。
JR西日本広報は8日、J-CASTニュースの取材に「あくまでも(利用客の)マナーの問題。ですので、そういったお客様をみかけた場合は『お願い』をして、車内秩序の維持に努めている」と話した。ルールではないという。JR東日本広報も同様の対応をしているという。
車掌に伝えればなんとかなる場合も
JR西日本は、車掌が車内を巡回する際、自由席で混んでいる状況が見受けられれば、「混み合ってお立ちのお客様がいらっしゃりますので、席を譲り合ってください」と直接客に声をかけ、「お願い」願う対応をとっているという。またアナウンスで「自由席が混み合っておりますので...」と流すこともあると広報は話す。
指定席の場合はどうなのだろうか。「基本的には自由席と対応は同じですが」と担当者は口を開く。しかし「お客様の方からお声がけを頂かないと車掌もわからないです」と述べた。
「そのグループに溶け込んで、我慢して座られていたら、そこに対して、『お連れ様ですか』という確認を一人一人しないので......。声をかけていただければ、車掌から(グループ客へ)声掛けをして戻していただくようにする対応はする。ただすべての事態把握は難しい」
とにもかくにも「私一人で凄い気まずいんですけど」といったような声を車掌に届ければ、対応してくれるそうだ。
JR東日本の担当者も「ルールというよりは、携帯電話と同様にマナーとしてお客様にお守りいただきたい」と述べる。車内アナウンスと必要に応じた声掛けを行うといったJR西日本同じ対応のようだ。
「マナーとしてお客様にはご配慮いただきたい。席を回すことについては、6人なら6人。4人なら4人そろった状態でやっていただきたい。そういったことに関して車掌が案内することもあります。ただしそれを破ったら何か罰則があるわけではない」
と、あくまで客側に「マナー」がゆだねられているのだ。
(J-CASTニュース編集部 井上祐亮)