中国メディアは、韓国が日本からの輸入に依存している品目は半導体材料だけに止まらないと伝え、「韓国の重化学工業は多くの分野で日本より立ち遅れており、日本の輸出規制は韓国の経済成長に対する重大なリスク」であるとの分析を紹介した。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本が韓国に対して半導体材料などの輸出管理を厳格化したことが大きな波紋を呼んでいる。韓国国内では日本製品の不買運動が起きているが、これだけ大きな騒動になったのは、韓国の主力産業がそれだけ日本に依存していたためと言えるだろう。

 中国メディアの観察者は28日、韓国が日本からの輸入に依存している品目は半導体材料だけに止まらないと伝え、「韓国の重化学工業は多くの分野で日本より立ち遅れており、日本の輸出規制は韓国の経済成長に対する重大なリスク」であるとの分析を紹介した。

 記事は、韓国経済研究院がまとめた報告として、2018年において韓国が輸入量の90%以上を日本に依存していた品目は48に達し、50%以上を日本からの輸入に依存していた品目は253に達したと紹介。特に紡績用繊維では99.6%、化学工業製品では98.4%、自動車、航空、船舶、輸送機械などの分野は輸入の97.7%を日本に依存していたと指摘した。

 続けて、同報告では「韓国の重化学工業は日本より立ち遅れており、半導体産業や自動車産業でも日本の競争力に比べて劣勢」であり、もし日本がさらに輸出規制を行えば韓国経済にとって重大なリスクになると警告したことを紹介した。

 中国では日本経済の低迷を理由に、「日本はもう衰退の一途をたどっている」といった声も聞かれていたが、半導体材料の輸出管理強化をきっかけに日本経済の「見えない強さ」を再評価する声が高まっている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)