中国メディアは、日本を代表する高級ホテルである帝国ホテルについて、そのサービスの細やかさを称賛する記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本のさまざまなサービス業の中でも、特に一流ホテルが提供するサービスは、世界の人々を驚嘆させているようだ。中国メディアの捜狐は21日、日本を代表する高級ホテルである帝国ホテルについて、そのサービスの細やかさを称賛する記事を掲載した。

 ドアマンはタクシー代のスムーズな支払いのために1万円分の現金を常備し、30分ごとに白手袋を交換する。客室に残されたものはすぐにゴミ扱いせず、ゲストが取りに戻った場合にそなえてもう1晩「延泊」させる。客室スタッフは、誰も見ていないにも関わらず閉めたドアに向かって深々とおじぎし、電話応対スタッフは毎日事前に発声練習をする。客室清掃には一切の妥協を許さず、チェック項目は190個に及ぶ・・・。こういった帝国ホテルのサービスを、記事は驚きを込めて紹介している。

 さらに記事は、メイクを崩さないよう配慮したストロー付きの水で、結婚式を控えた新婦の緊張を和らげるという臨機応変な対応や、すべてのエレベーター内に本物のバラの花を飾るなど、効率主義の対極にあるような人間的配慮についても紹介。さらに、百年の歴史を持つランドリーサービスの職人的スタッフや、グラス位置や客の習慣まで記憶するバーテンダーなど、ホテルのサービスを支える人材のすばらしさにも言及し、「もしあなたがこのホテルに泊まる機会があれば、必ずや『さすがは帝国ホテルだ』という称賛の声を上げるだろう!」と述べた。

 帝国ホテルは日本のサービス業の頂点とも言うべき存在であり、一般的なホテルが同レベルのサービスを提供できるわけではない。しかし、記事中に紹介されている「100マイナス1は99ではなく0に等しいが、0.1よりも小さな心を込めたサービスは、元の100を200にも1000にもする」との帝国ホテルの理念は、仕事に対する心がけはかくあるべきだと、多くの日本人が共感するところではないだろうか。この意識は、日本を訪れる外国人観光客へのもてなしにも、少なからず反映されているに違いない。(編集担当:伊藤由記)(イメージ写真提供:123RF)