ドン・キホーテHDが計画する高層複合商業施設の完成イメージ(ドン・キホーテHD発表資料より)

写真拡大

 ドン・キホーテホールディングス(HD)は13日、東京都渋谷区道玄坂の旧ドン・キホーテ渋谷店跡地周辺で店舗やオフィス、ホテルなどが入居する地上28階建ての高層複合商業ビルを建設することを明らかにした。工事は2019年1月に着手し、2022年4月に竣工の予定。完成すれば渋谷の新名所となりそうだ。

【こちらも】ドン・キホーテ、大阪道頓堀のえびすタワーに空中浮遊体験できるVR動画導入

 事業は「渋谷区道玄坂二丁目開発計画」と命名され、文化村通りに面した約5,700平方メートルの敷地に鉄骨一部鉄筋コンクリート地下1階、地上28階建て延べ約4万1,000平方メートルのビルを建築する。高さは120メートル。渋谷に新しいランドマークタワーが出現することになる。新築工事に先立ち、9月から区画整理に入る。

 1〜3階に店舗、4〜10階にオフィス、11〜28階にホテルが入居する予定で、住民や渋谷で働く会社員、観光客らに多彩なサービスを提供する。ホテルとなる11〜12階に防災備蓄倉庫を設けるなどして大規模災害時の帰宅困難者受け入れスペースとして活用する。

 敷地周辺では大規模の空閑地や耐震性の低い建物、行き止まり道路、壁面の老朽化、ごみの不法投棄などが地域課題として浮上している。ドン・キホーテHDは計画に合わせ、行き止まり道路や老朽化した建物の一部撤去を進め、地域課題解決に貢献することを視野に入れている。

 敷地内に動線を設けることでJR渋谷駅から道玄坂や文化村通りを通り、新商業施設に至る回遊性を高め、渋谷地区全体の活性化に貢献する考えも持っている。

 渋谷駅周辺では東急グループを中心に再開発計画が相次いでおり、既に渋谷ヒカリエが誕生したほか、7つのプロジェクトが進行している。このうち、スクランブル交差点を見下ろす位置には、高さ230メートルの渋谷駅街区東棟が2019年度、駅と一体化して完成する予定。

 渋谷駅街区の2期工事となる西棟、中央棟も2027年度までに建設されるほか、2020年前後には東西の駅前広場も整備され、渋谷の姿が一新される。