野村克也氏

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1日放送、TBS「S☆1」では、元プロ野球監督の野村克也氏が、読売巨人軍と阪神タイガースの開幕カードをぼやき解説。1日の第3戦で巨人を勝利に導いた4年目の若手、岡本和真を称賛した。

1勝1敗と勝ち越しが懸かる第3戦、巨人の高橋由伸監督はドラフト3位ルーキーの大城卓三を先発に起用。捕手出身の野村氏は「よく使うよね、こういうキャッチャーを」と驚きを表す。

野村氏は「野球というドラマの筋書きを書いている」と、捕手は重要なポジションだと強調。「コロコロ代わるチームで優勝したためしある?」と、V9時代の森祇晶氏、元西武ライオンズの伊東勤氏、南海ホークスを支えた自身など、黄金期を築いたチームは捕手が固定されていると指摘した。

その大城と、FA移籍してきた野上亮磨がバッテリーを組んだ巨人は、2点を先行されたものの、4回ウラに岡本が逆転3ラン。思わず「すげえ」と口にした野村氏は、2試合連続で本塁打を放った岡本が「ノリにノッている」と分析した。

野村氏によると、今の岡本は「みんなホームランゾーンに見える」という。「相手のピッチャーがバカに見える」「好きなところへ吸い込まれるように投げてくる」状態で、「手がつけられない」のだ。伸び盛りのときにそういう時期があるという。

逆転した巨人は、8回に上原浩治が前日に続き登板。3者凡退に抑える。野村氏は上原の「投げっぷり」を称賛。「打てるなら打ってみやがれというのがフォームに表れている。体全体に闘争心をみなぎらせて投げるから、バッターは気持ちのうえで負けることもある」と賛辞を寄せた。

さらに、ベンチに戻って仲間とハイタッチをかわし、声を出して手もたたく上原に「ムードメーカーになれる」。「単なるハイタッチだけど、勢いがある」と、投球以外のプラスアルファもあるとたたえた。

野村氏は「経験豊富だから、それを生かしたリリーフだけに味がある」と、上原の加入が大きいとして、巨人の優勝を予想している。