温泉街は噴火の「範囲外」と草津町発表(画像は草津温泉観光協会提供)

写真拡大

群馬県草津町は、2018年1月23日に発生した草津本白根山の噴火に関してのお知らせを24日、公式サイト上に掲載し、噴火が温泉街に影響を及ぼすことはないことを強調し、天狗山スキー場、御成山スキー場は営業を再開したことを発表した。

噴火を受けては行政以外にも地元企業、団体も現地からの状況発信を早い段階から始めており、なかでも、草津温泉観光協会は噴火の直後の23日から最新の情報をまとめてツイッターを通じて伝え、一早く風評被害の対策に乗り出していた。

「情報収集を行いサイエンスの観点から対応」

草津の本白根山で噴火が発生したのは2018年1月23日の午前10時頃。噴火に伴う噴石や雪崩によって、付近で訓練していた自衛隊員が1人死亡したほか、11人が負傷した。

気象庁の25日16日の発表によると、噴火当日には火山性地震が639回、24日は23回発生しているが、地下のマグマや熱水の移動によって起きるとされる火山性微動は24日に4回発生したものの、25日に入ってからは確認されていない。

地震や微動の数は減ったものの、今後の噴火の可能性に備えて噴火警戒レベルは3を維持して入山規制を継続し、元白根山鏡池付近から2km以内では噴石に注意するよう呼びかけている。

本白根山付近には日本有数の温泉街があり、噴火の影響が心配されたが、24日、草津町は公式サイトにお知らせを掲載し、噴火についての町の見解を発表した。

それによると、草津温泉街は草津本白根山から5km以上離れているため、噴石の被弾距離の範囲外であるとし

「草津町長として噴火口周辺を暫定的に2キロメートルの立ち入りを禁じていますが、その範囲以外は危険はありません」

と、温泉街は影響範囲の外であることを強調した。

また、今回の噴火は水蒸気によるもので、マグマが噴出して温泉街に到達する危険性はなく、

「草津町は情報収集を行いサイエンスの観点から対応しておりますので、安心して草津温泉にお越し下さい」

とつづった。

観光協会も積極的に情報発信

こうした風評被害対策は行政以外にも地元の団体も行っており、草津温泉観光協会は23日の噴火後からツイッターを通して現地の状況と情報をまとめて伝えている。6000回、8000回以上リツイートされて拡散される投稿もあり、注目を集めている。

J-CASTニュースが25日、草津温泉観光協会に電話取材をしたところ、担当者は、噴火から2日経過したが、湯量や泉質には影響はないほか、25日現在、目立って客数が減ったという印象もないと語った。

また、草津温泉街では利用者に対して常に正しい情報を伝えることを心がけているといい、噴火が起きた際にも情報をまとめ、発信することができたという。

噴火以降、スキー場や温泉についての問い合わせ以外に、ツイッターには

「現場というか実際にそこにおられる方や協会の方のお話やお知らせが真実で、何より安心できます」
「地元なので心配でしたが通常営業ができていてよかったです。またいつか、草津温泉に入りに行きたいです」
「風評被害に負けないで!」

といった応援のメッセージも多数寄せられているといい、「暖かい応援に感謝いたします」と語った。