Apple関連のリーク情報や予想で知られるKGI Securitiesの著名アナリスト、ミンチー・クオ(郭明錤)氏が、2018年のiPhoneは、全モデルがハイエンドモデル「iPhone X」と同様に3D深度センサー搭載のベゼルレスデザインになり、バッテリー容量がのきなみアップするという予想を出しました。バッテリー容量アップは、さらに高性能化するiPhoneに対応するためとのことです。

KGI predicts battery-hungry ‘upgraded 3D-sensing and AR’ features on future iPhones | 9to5Mac

https://9to5mac.com/2017/12/21/kgi-iphone-battery-3d-sensing/

クオ氏はすでに、2018年のiPhoneは、iPhone SEシリーズなどの廉価版をのぞき、iPhone Xライクなベゼルレスデザインがメインストリーム端末に登場すると予想していました。ベゼルレスデザインを採用する理由は、全モデルに3Dセンシングユニットが搭載されるからです。

2018年のiPhoneは「iPhone X」と同じベゼルレスデザインで安価な端末も登場か? - GIGAZINE



また、クオ氏はすでに、2017年モデルのiPhone Xが2710mAhの容量なのに対して、2018年登場のハイエンドモデルでは2900mAhから3000mAhの間まで、バッテリー容量を増大させるという予想を出していました。

クオ氏によると、バッテリー容量を増大させる理由は単に連続駆動時間を上げるためではなく、「3DセンシングユニットやAR関連機能の性能をアップグレードするため」だとのこと。iPhone Xで採用された深度センサーなどを含む3Dセンシングユニットがアップグレードし、ARコンテンツの利用が高まることで増大する電力消費に対応するべくバッテリー容量を増大させるはずだというわけです。

AppleはiPhone Xにおいて専用のL字型のバッテリーセルを使うことでバッテリー容量アップを実現しましたが、2018年モデルのハイエンドモデルiPhoneでは、RF PCBを採用したL字型バッテリーデザインに加えて、SoCなどの各種部品のサイズをさらに小さくしてバッテリースペースを確保することで、厚みを上げることなくバッテリー容量増を実現できると予想しています。



ということで、iPhone SEなどの廉価モデルを除くメインストリーム&ハイエンドモデルについて、バッテリーに関するクオ氏の予想は以下の通り。ハイエンドモデルはiPhone X2とでも言うべき5.8インチモデル(中央)で前述の通りバッテリー容量は2900Ah〜3000mAh。6.5インチの大画面モデル(左)は有機ELディスプレイを搭載し、スタンダードモデル(右)は6.1インチ液晶ディスプレイを搭載するとの予想。6.5インチ大画面モデルのバッテリー容量は3300mAh〜3400mAhで、スタンダードモデルも一般的な長方形のバッテリーセルを採用しながらとiPhone 8シリーズよりも大きな容量を確保すると予想しています。



とはいえ、Appleはバッテリー劣化にともなう予期せぬシャットダウンなどの予防を理由に古いiPhoneの性能を意図的に下げていた問題で集団訴訟を提起されています。クオ氏は3DセンシングユニットやARコンテンツのアップグレードによる消費電力増をバッテリー容量アップの原因に挙げていますが、iPhone性能ダウン問題の行方次第では、機能追加が予定通り実現できない可能性もありそうです。