TBSに出た途端、トンデモ陰謀論を唱えだした池上彰。

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 ジャーナリスト・池上彰(67)の報道姿勢に「陰謀論」「印象操作だ」との批判が集まり、SNS上で物議を醸している。問題となっているのは、12日放送の『教えてもらう前と後★池上彰が選んだ! 2017年決定的瞬間&日本の若者へ特別授業』(TBS系)の中の「失言政治家の共通点」という企画だった。

「ここでは稲田朋美元防衛大臣(58)ら、失言した5人の自民党政治家・政務官をあげ、彼らが失言し、安倍内閣がピンチになるたびにミサイルが発射されていると、さも意味有りげな”法則”として紹介していた。さらに今年10月の衆議院総選挙後に、麻生太郎副総理(77)の『(選挙の結果は)明らかに北朝鮮のおかげ』との発言を切り取って取り上げ、それが失言ではなく本音だったと説明している。テロップには『内閣の危機=北朝鮮ミサイル』とあり、あたかも安倍内閣と北朝鮮・金正恩が繋がっているかのような陰謀論を煽っていました。居並ぶ出演者はそんな根拠不明なオカルトな解説に誰も反論できず、VTRを受けて、若い女性ゲストが眉をひそめ『恐ろしい……』とつぶやく様子を差し込むなど印象操作と言われても仕方ない放送でした」(新聞社の政治部記者)

 緻密なニュース解説で知られる池上の、よもやのトンデモ陰謀論に、SNS上でも「ガッカリ。やっぱ元NHKだな」「池上の水ぜんぶ抜いたら反日だった」「池上さん、東スポレベルの論調になってる。もはやジャーナリスト失格ですね…」「地上波がパヨクの都市伝説を放送してる……」「漂流船も安倍さんと金正恩の自演? どんんだけ有能な小説家なんだ」など信じていた池上に裏切られたといった落胆の声が相次いだ。

「そもそも北朝鮮は2月から毎月ミサイルを発射してます。番組は発射前後にあった失言を逆算でリサーチしてるだけで、むしろ麻生さんの『ヒトラーはいくら動機が正しくても』(8月29日)をはじめ、江崎鉄磨沖縄・北方担当相(73)の『北方領土は素人』(8月5日)、山東昭子・元参院副議長(75)の『4人以上産んだ女性を表彰』(11月21日)などミサイル発射と重ならなかった失言の方が多い。それに発射にかかる費用はノドンで3〜4億円、火星12号で20億円弱、火星15号では70億円(同等の米国ミサイルから推測)と高額なもの。失言のたびに北朝鮮がそんな予算をかけるわけないのは明白。押し寄せる米国の圧倒的軍事力を前に、日本マスコミの火消しだけに北朝鮮が動いてくれるなら、拉致被害者はとっくに帰ってきているはず。池上さんも晩節を汚してしまった印象です」(同記者)

「因果関係があるわけではないと信じたい」とコーナーをまとめる池上だが、そんなことがあるわけない。さんざん偏向報道や印象操作をしまくった挙句にあくまで「公正中立」を装う姿勢は、池上が育ったNHKにも似ている。ジャーナリストとして名を馳せた池上彰がゴールデンタイムでオカルティツクなトンデモ陰謀論をたれ流す姿に残念な思いしかない。

文・麻布市兵衛(あざぶ・いちべい)※1972年大阪府出身。映像作家、劇団座付き作家などを経て取材記者に。著書は『日本の黒幕』、『不祥事を起こした大企業』(宙出版)など多数あり。