左からGENKING、マリエ、大沢ケイミ

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 おデブタレント、オネエタレント、おバカタレント、ママタレント、高学歴タレント……。芸能界で跋扈する“際立ち”タレント。時々現れるセレブタレントもその中のひとつだ。

 本来“セレブリティ”の意味は著名人、話題の人、名士と呼ばれる人たちのことだが、日本では単に金持ちやゴージャスな生活をしている人を指す場合が多い。

 日本でセレブタレントと呼ばれているのは「お金持ち」ということ自体がキャラクターになり、それを前面に押し出している人たちのことだ。

 彼ら・彼女たちは、親が資産家であったり、実業家や大企業の役員、カジノのオーナーなど、そのエピソードはさまざまあって、

《常にブランド品を身に着けている》だけでなく、

《飛行機はいつもファーストクラス》

《豪邸に住んでいる。ほかに3軒家がある》

《父親名義の上限なしのブラックカードで好きなだけお買いもの》

 などなど、そのセレブっぷりが、バラエティー番組で頻繁に紹介されたものだったが……。そんな彼女たちの顔も最近では見ることが少なくなった。

 そのわけは、タレントとしての資質にも問題があったのかもしれないが、それよりも彼女たちが売りにしていた“セレブ”が疑問視され始めたからだ。

「ソンミさんはある番組で、大統領夫人という紛れもないセレブであるデヴィ夫人に、言っていることがウソだとメッタ斬りされて、反論できませんでした。ほかにもブログにあげていた家の写真が他人の家だったというセレブタレントもいましたね」(スポーツ紙記者)

 メッキが剥がれたということなのだろう。全部が全部虚飾だというわけでもないが、大仰な“セレブ”も売り出すためのキャラ作りなのかもしれない。

疑問視される“セレブ”、そして現れた「新星」

 セレブタレントが出現するたびに思うことだが、そんなにお金持ちを自慢するんだったら、「ギャラなんかいらないですから‼」くらい言ってみろ! と。

 そう思っていたら、現れました。ニューウェイブのセレブタレントが。

 『平沼ファナ』29歳。

 プロフィールを見ると、読者モデルとして数々のギャル雑誌に登場し、現在もファッションモデルとして活動しているという。

 父親は本人曰く『京都の不動産王』。SNSに上げている実家の写真を見る限りでは、芸能人の超大豪邸には及ばないように見えるが、趣のある立派なお屋敷だ。

 昨年出演したバラエティー番組では、金持ちエピソードに加え、おバカ発言を連発。視聴者からは『金持ちの鈴木奈々』呼ばれるようになって、今じわじわ人気が出てきている。

 彼女の金持ちエピソードは、今までのセレブタレントが披露していたものと似たり寄ったりだと思うが、先日出演したネット番組で、

「実家がお金持ちなんです。私は」

 と言い、お金持ちはあくまで親であって、自分の貯金は「500円」しかないと。そして共演者から、テレビの出演料について聞かれると、

「ぜんぜん。お金いらないんです。私」

 司会者から、道楽だと突っこまれると、

「違う! 楽しくて。天職だと思うんですよ。だからギャラいらないんで出して下さい。ギャラいらないんで」

 これは、今までのセレブタレントとはちょっと違うかも。

 芸能界で働きたい理由も、

「たくさん芸人さんとお話ししたりとか、私の話を聞いてくれる場が好きなんですよ」

 とか。タレントとしての才能は未知数だが、とりあえず真のセレブを証明するために売れるまでノーギャラで仕事してはどうだろう。

 そうすれば、デヴィ夫人のお墨付きがもらえるはずだ。

<芸能ジャーナリスト・佐々木博之>