【ファンキー通信】鳴ったら替え時、エレクトロニックおむつ
しかし、駆けつけた警察官が送り主の女性に連絡したところ、実はこの小包、「お漏らしなど湿気に電子音で反応する装置」が付いているおむつだと判明。名称は『エレクトロニックおむつ』だというからオドロキだ。
高齢者を対象とした介護用品として使われている、「おむつケア900」（株式会社エクセルエンジニアリング）。音と光と振動で尿意を知らせるワイヤレスおむつセンサーだ。このセンサーと専用のテープとパットをおむつの内側にセットし、センサーが反応すると携帯受信機に伝えるもので、言葉で尿意を伝えることのできない人、排尿感がない人に代わって介護する人に排尿を知らせるシステムになっている。
これを使えば、おむつかぶれなども防ぐことができるので、介護する側もされる側にも重宝されているとのこと。
もともとは、病院に置かれていたが、価格的に高かったため、手軽に多くの人が使用できるように改良したものが、この「おむつケア900」だ。ちなみに、尿意を知らせる音は「ピピピピピピ」と完全な電子音。ドイツのエレクトロニックおむつと、かなり近いシステムと思われる。
「ドイツで電子音付き、おむつがあるのは知りませんでしたが、本人に尿意などを気付かせるためには有効な手段だと思います。「おむつケア900」は介護用ですが、センサーテープの長さは自由にカットできますので、子どもさんがお漏らしをなくすための訓練アイテムとしても十分対応可能だと思います」（株式会社エクセルエンジニアリング 鈴木さん）
ちなみに「おむつケア900」の価格は税込みで２万1000円。
「介護として、おねしょ対策として本当に必要なものかどうかで価値が決まるのではないでしょうか。ニーズが増えれば、価格が下がるかもしれません」（同）
電子音で知らせるおむつは、もはやドイツだけの話ではない。日本でも、増え続ける高齢者の介護問題。介護の負担を軽くするためにも、この「知らせる」おむつのさらなるニーズに期待したいところだ。（文／verb）
【取材協力】エクセルエンジニアリング http://www.excel-jpn.com/
