福岡ソフトバンクホークス・工藤公康監督

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18日放送、テレビ朝日「報道ステーション」では、プロ野球でパ・リーグ優勝を果たした福岡ソフトバンクホークス工藤公康監督がゲスト出演。リーグ史上最速で決めた2年ぶり18回目の優勝は、就任1年目の優勝とはまったくの別物だと述べた。

優勝を決めた16日の埼玉西武ライオンズ戦では、試合後のインタビューで感極まったところも見せた工藤監督。勝てなかった昨年のリベンジを果たせたことへのうれしさがあふれ出たといい、「野球をやってきてあれだけ感動したというか、涙を流したのは初めて」と明かした。

司会の富川悠太アナウンサーから、一昨年の優勝とのちがいを問われると「全然違いますね」と回答。1年目は「訳も分からず優勝しちゃったという感じ」だったが、今年は見えないところでもいろいろと考えながらやってきただけに、非常にうれしかったという。

富川アナから「1年目のときは『ぐっすり寝られる、監督は楽しい』とおっしゃっていましたが、今年は違いましたか」と振られると、工藤監督は「だいたい5、6時間しか寝られなかったですね」。富川アナから「でも5、6時間は寝てらっしゃるんですね」と突っ込まれ、スタジオには笑いが起きた。

監督として一番心がけていることを問われると、工藤監督は「野球は失敗するスポーツ」と強調。だからこそ、「失敗したことに関して選手にガっと言わない」という。若手育成の鍵についても、「コーチを信じること」と、選手たちへスタッフを信頼する姿勢をうかがわせている。

工藤監督のそうした人柄がにじみ出たのが、今年最も「熱盛」だったシーズンを問われたときだ。今季最も熱かったシーンとして、工藤監督は優勝決定試合をあげた。優勝を決める直前、9回2アウトの場面でベンチに選手たちが並んでいるときの笑顔が、自身にとっての「今季一番」だという。

リーグは制覇したが、チームはこれからクライマックスシリーズや日本シリーズに挑む。「ここからの緊張感はすごく大事」と気を引き締めた工藤監督は、リーグ優勝のときのように、選手たちの笑顔を「あと2回見たい」と、意気込みをあらわにした。