今月12日、騎手・三浦皇成が約1年ぶりに復帰を果たした。

昨年8月14日、札幌競馬での落馬により、肋骨9本や骨盤を骨折、肺挫傷などの重傷を負った三浦。生死の境を彷徨うほどの大事故から1年、TBS「バース・デイ」では、「天才騎手 三浦皇成 27歳 妻と挑んだ壮絶な闘い」と題し、妻・ほしのあきと二人三脚で復帰を目指した様子が放送された。

事故直後、病院に駆けつけたほしのは、「体中、管だらけだったし先生にも『命あってよかったと思って下さい』が第一声だった」と明かすと、この時を振り返って「夢であってほしいと思いました」と涙を拭った。

三浦のケガは、その治療にあたった医師も「骨盤骨折というのは、本当に激しい落ち方をしないと起きない。このままでは腰を大きく曲げたり反ったりすることができない。当然ジョッキーはできなくなってしまいます」と語るほど。手術は計3度行われ、15本ものボルトで骨盤を固定したという。

事故から3ヶ月経った三浦は、落馬時の壮絶な状況を告白。「僕の馬が最初骨折して転倒したんですけど、後続馬に追突された時にボキボキと音が聞こえて。体の中で。本当に呼吸できない苦しさで、ただずっと『死ぬ、死ぬ』と言ってたのは覚えています」と語ると、左の脇腹からボコッと飛び出た膨らみを見せ、「(後続馬に)後ろから蹴られた時に、後ろの肋骨が9本折れたんですけど、後ろからの衝撃で前の骨と肋骨が飛び出て。こういうのも入れれば相当まだ折れてるみたい」とも明かした。

それでも、番組のカメラに「まだG1も獲ってないし、リーディングジョッキーになったわけでもない。達成できてないことだらけなんで今のままじゃ終わりたくない」と復帰に対する強い決意を口にした三浦。事故から4ヶ月後にリハビリを開始し、その翌月には骨盤を固定しているボルトの組み替え手術。6月にはトレーニングを再開し、7月には事故後初の騎乗。8月の復帰レースを迎えた。