CBS MarketWatchによると、9日の米株式市場はFRB(米連邦準備制度理事会)が同日、金融政策会合であるFOMC(米連邦公開市場委会)で、政策金利のFF(フェデラル・ファンド)金利誘導目標を0.25%ポイント引き上げ、3.5%としたことを受け、ダウ平均株価指数は、前日比78.74ドル高の1万0615ドルと反発した。ハイテク株のウェートが高いナスダック総合株価指数は9.80ポイント高の2174、S&P500株価指数は8.25ポイント高の1231だった。また、FRBが発表した声明文は、前回(6月)の内容と変わらず、今後も利上げを継続する姿勢を示した。

  また、米労働省が同日発表した第2四半期(4−6月)の労働生産性の伸び率(速報値)が、第1四半期の前期比年率+3.2%から同+2.2%に鈍化し、また、単位労働コストも前期の同+3.3%から同+1.3%と伸びが大幅に鈍化したことから、賃金インフレ圧力が抑制されているとの見方が広がり、好材料視された。

  個別銘柄では、アイルランドのバイオ製薬大手エランが、多発性硬化症治療薬「タイサブリ」の安全性について、危険性が低いとの調査結果を得たと発表したことから、前日比13.63%高の9.09ドルで引けた。また、エランと共同開発を行っている米バイオジェン・アイデックも同7.34%高の41.24ドルとなった。

  一方、米航空大手のデルタ航空は、JPモルガンが同航空の今後の財務状況について懸念を示したことから、同12.56%安の1.95ドルで引けた。また、米レンタルビデオ大手のブロックバスターは、第2四半期決算で市場予想を上回る最終損失額を計上したことから、同11.49%安の7.09ドルで引けた。【了】