米為替市場概況(11日):ドル、下落=EU憲法批准承認と原油安で
CBS MarketWatchによると、11日のニューヨーク為替市場は、10日に行われたルクセンブルクの国民投票でEU(欧州連合)憲法の批准が賛成多数で承認されたことに加え、フランスの5月の鉱工業生産が予想を上回るなど、ユーロに対する信頼感が高まったことで、ユーロが対ドルで0.9%ドル高の1ユーロ=1.2067ドルで取引を終えた。また、7日に発生した同時多発テロ後に下落していた英ポンドが値を戻し、前週末比1.2%ポンド高の1ポンド=1.7567ドルとなったこともユーロ高に寄与した。一方ドルは、利益確定売りが進んだこともあり、対ユーロ、対円ともに下落した。
円は、大型ハリケーン「デニス」による米メキシコ湾岸への被害が懸念される中、米原油先物市場で11日、8月物の終値が1バレル=59ドルを下回り、原油高による景気への悪影響が軽減されるとの見方から買われた。ドル/円は、先週8日の米雇用統計の発表後、一時14ヵ月ぶりの高値となる1ドル=112.60円を付けていたが、同0.3%ドル安の1ドル=111.80円で引けた。
今後は、13日に5月の米貿易収支が発表される予定で、市場の注目が集まっている。MarketWatchによるエコノミスト予想では、米貿易赤字は前月と同水準の570億ドル(約6兆3700億円)になるとしており、MGファイナンシャル・グループのアナリスト、アシュラフ・ライディ氏は、貿易赤字が600億ドルを超える可能性を示唆している。【了】
今後は、13日に5月の米貿易収支が発表される予定で、市場の注目が集まっている。MarketWatchによるエコノミスト予想では、米貿易赤字は前月と同水準の570億ドル(約6兆3700億円)になるとしており、MGファイナンシャル・グループのアナリスト、アシュラフ・ライディ氏は、貿易赤字が600億ドルを超える可能性を示唆している。【了】