盛岡市立高等学校(岩手)
■秋ベスト8の実力校 OBに元プロ野球選手も盛岡市立高等学校は、岩手県盛岡市にある高等学校。かつては女子高だった2つの高校が合併し、1959年に男女共学となった歴史を持つ。野球部は、1990年代に阪神タイガースに所属した元投手の太田 貴さんを輩出しており、昨秋の岩手県大会でベスト8の成績を残すなど、実力を持つチーム。この春そして夏に、さらなる飛躍を見せるため、鍛錬を積む盛岡市立のトレーニングに迫った。
■雪が積もってもグラウンドで練習!現在2年生15名、1年生20名で活動する盛岡市立。北国での冬のトレーニングはどのように行われているか、八木 健太主将に伺ったところ、「冬は雪が積もってもグラウンドで練習している」という。太平洋側ということもあり頻繁に積雪することはないが、「(雪が降った)グラウンドが乾くかどうかが重要な時期」らしい。
■秋の戦いを支えたバッテリーの活躍!八木主将によると、チームのウリは「チームワークの良さ、負けず嫌いなところ、最後まで諦めない精神」だという。そんな盛岡市立の戦いを支えているのは、2年生エースの高橋 吏玖選手。高橋投手は昨秋の大会で全7試合をすべて一人で投げ切る力投を見せ、チームのピンチを再三救った。その活躍は八木主将に、「高橋の活躍なしではベスト8進出はなかった」と言わしめるほど。その球を受ける1年生捕手の古澤 礼選手も注目すべき活躍を見せている。八木主将は、「捕手と言う守備の要で、野手陣全体をリードしていた。打っても4番でチャンスメイクをして投打でチームに貢献してくれた」とその活躍をたたえた。またカット打法で粘りを見せる岩崎 武瑠選手にも注目だ。
■上位校に競り勝った経験はチームの自信に!このチームが始まってから最も印象に残っているという試合について八木主将に伺ったところ、八戸工大一との練習試合を挙げてくれた。1対0のサヨナラ勝ちで制した盛岡市立。選手は「青森県上位のチームに勝つことができて嬉しかった」と率直な気持ちを語る。そして昨秋の県大会でベスト8という成績を残したが、それでもやはり悔しさは残る。「守備力の課題と、チャンスで一本が出ない勝負弱さを感じた」と八木主将。
■体重を増やして打力強化の冬だ今後の戦いで強豪校たちを打ち破るため、この冬は打撃力向上のため体を大きくすることをテーマに掲げている。「体重を増やしてパワーをつけて、スイングスピードを上げて速い球にも対応できるように」と選手は言う。そんな盛岡市立の冬の定番練習は、80m走。80mを10本走るという、シンプルかつ過酷なメニューに選手たちは悲鳴を上げるが、この冬を乗り越えた先に、一回り成長した選手たちの姿があるはずだ。
■冬への意気込み!「春は東北大会出場、夏は甲子園」を目標に掲げる盛岡市立。この冬の思いについて八木主将は、「この冬に頑張れたチームだけが来年の春、いい思いをすることができると思うので、オフシーズンで徹底的に追い込みます」と誓った。春夏の戦いに注目だ。
ベンチもスタンドも一丸となって!「オール市立」で戦うここからは、副主将の岩崎 武瑠選手、エースの高橋 吏玖投手のお二人にお聞きしました!
岩崎 武瑠選手(盛岡市立)
Q. この秋を振り返って、見つけた課題を教えてください。
岩崎:好投手を打ち崩していく力がないと感じました。高橋:何事も徹底することや、全力でやり切ることへの意識。日々の生活面でしっかりとした生活ができていないと試合で出てしまうと思いました。
Q. この冬はどんな冬にしていきたいですか?
岩崎:後半勝負を勝ち切るための体力、メンタルを鍛える冬にしたいです。高橋:走り込みをして、後半勝負を勝ち切る体力をつけます。
高橋 吏玖選手(盛岡市立)
Q. 野球をする上でモットーにしている、好きな言葉は何ですか?
岩崎:「全力疾走」です。高橋:「小さな勇気と大きな財産」です。
Q. このチームの好きなところ、または他のチームに負けていないところはどんなところですか?
岩崎:辛いメニューでも、明るさと元気で、笑顔で乗り越えることができることです。高橋:チームの雰囲気や、チームメイトへの声掛けができること。ベンチもスタンドも一丸となって戦う「オール市立」の姿勢は他に負けていないと思います。
Q. では最後にこのオフシーズンに「自分はここまで成長するぞ!」という冬の宣言をお願いします。
岩崎:相手の嫌がる選手になるために、ミート力、パワー、塁間トップスピードを上げていきたいです。高橋:全試合投げ切れる体力をつけ、負けないチームのエースになります!
遠藤選手、西村選手ありがとうございました!
今年も大好評!【冬が僕らを強くする 特設ページ】各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!