CBS MarketWatchによると、次世代携帯電話の通信方式であるWCDMA関連の特許技術を多数保有する米通信機器大手クアルコムは6日、ライバル会社の米通信用半導体大手ブロードコムを逆提訴する方針を明らかにした。ブロードコムが5日、クアルコムはWCDMAでの優位性を利用して、携帯電話メーカーが競合他社から大量の携帯電話用チップを購入するのを妨げ、適切な販売条件で技術ライセンス交渉を供与せず、その結果、製造される携帯電話機の価格を高く吊り上げているとして、反トラスト法(独占禁止法)違反で、ニュージャージー州連邦地裁に提訴していた。

  これに対し、クアルコムは、「多くの会社がWCDMAチップを販売して、競争は激しくなっているが健全に行われており、ブロードコムが販売不振なのは競争制限的行為によるものではなく、厳しさを増す競争によるせいだ」と反論。ブロードコムの過去の訴訟歴を挙げ、ブロードコムは訴訟を起こすことによって、ライセンス交渉を有利にしようとする動きに対抗するため、逆提訴するとしている。ナスダック市場での株価は、クアルコムが前日比0.19ドル(0.57%)安の33.40ドル、ブロードコムは同0.15ドル(0.41%)の36.89ドルで引けている。 【了】