中国は希土類(レアアース)の生産大国であり、中国産レアアースが世界の需要の大半を満たしている状況にある。だが、中国国内では「中国は貴重なレアアースを極端に安い価格で輸出している」として、不満の声が存在する。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国は希土類(レアアース)の生産大国であり、中国産レアアースが世界の需要の大半を満たしている状況にある。だが、中国国内では「中国は貴重なレアアースを極端に安い価格で輸出している」として、不満の声が存在する。

 中国メディアの今日頭条は10日、中国は世界が認めるレアアースの生産大国でありながら、「中国はずっと取るに足りない価格でレアアースを輸出してきた」と主張する一方、中国が2020年までにレアアース生産を現在よりも、さらに制限する方針であることについて「日本が焦りを示している」と伝えている。

 記事は、ハイテク製品に必要不可欠なレアアース資源について、「中国はこれまでも環境保護基準に達していない生産工場の操業停止や違法採掘や密輸に対する取り締まりを行い、厳格に輸出量を制限してきた」と紹介。

 さらに、中国政府が10月、2020年までにレアアース生産量を引き下げる方針を示したことに対し、「日本人は2010年に中国レアアースの輸出制限を行い、レアアース危機に陥ったことが記憶に新しいのか、さらなる輸出制限に焦りを示している」と主張した。

 一方で記事は、レアアースの輸出価格の決定権は買い手側である日本や米国の手中にあると指摘し、なぜならレアアースを付加価値の高い製品に加工する技術は日米の企業が持つためだと指摘。日米企業の技術は知的財産権であると同時に特許で守られており、中国はその特許を侵害するわけにはいかないと指摘。

 そのため、中国レアアース生産を制御すれば世界のレアアース産業を制御できるわけではなく、中国レアアース市場における発言権を得るためには付加価値の高いレアアース製品を生産するための技術が必要不可欠だと論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)