高橋みなみ 災害報道による「共感疲労」って何？

朝から晩まで続くテレビの災害報道や地震発生を知らせるテロップなどを見て、心が沈んでしまうことはありませんか。

高橋みなみがパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組では、4月21日の生放送で『共感疲労』を取り上げました。『共感疲労』とは何か、防ぐにはどうしたらいいのかを、新潟青陵大学大学院教授で臨床心理学に詳しい碓井真史さんに聞きました。

碓井さんは、「『共感疲労』とは、自分自身は被害を受けていないのに、その話や報道を聞いているうちに心が沈み込んで眠れなくなったり食欲不振になったりすること」だといいます。

「特に女性はコミュニケーション能力が高いので、困っている人を見ると自分のことのように思ってしまいます。また責任感の強い人や真面目な人は、“あんなに苦しんでいる人がいるのに、私がここでご飯を食べていて良いんだろうか”と考えてしまうんです。

とても困っている被災者の方がいて、すごく頑張っている自衛隊やボランティアの人がいるのに、自分は何もしていないと感じると心がどんどん苦しくなってしまいます。

心が疲れすぎているときには、無理してテレビ報道などを見る必要はありません。報道を見ないことで自分を責めてしまう人もいますが、“そんなことはないよ”と言ってあげたいです。

“誰かを助けたい”というのは、とても尊い考え方ですが、人を助けるためには自分も力をつけないといけないですよね。日本中の人が、その場所その時にやることがあります。“今はしっかり食べてしっかり寝ることが必要”と、思うことができれば良いなと思います。

みんなが被災地に行けるわけではありません。その人がその場所でできる範囲のことをやる。それがALL JAPANになって被災地を支えるのではないかと思います」

たかみなは、「“何か力になりたい”とは、誰もが思うことです。ですが、まずは自分を保つことが大事ですね」と語っていました。