2016年4月2日、次のようなツイートが投稿され、話題となっている。

長野県諏訪市でたまたまテレビを見ていた投稿者は、地元のケーブルテレビ局であるLCVの番組表が、1日中「御柱」の放送を続け、生中継と再放送の繰り返しであることに気付いて、ただ笑うしかなかったようだ。

「御柱中継のためのケーブルテレビなんです」

2010年の御柱祭(shibainuさん撮影,Flickrより)

「御柱祭」は長野県諏訪地方で7年目ごとに行われる、諏訪大社の祭礼行事だ。山中から樅(もみ)の大木を切り出し、諏訪地方の各地区の氏子が曳行し、社殿の四方に建てる勇壮な祭である。

またLCVは諏訪地方をカバーするケーブルテレビ局だ。ケーブルテレビ放送のほかにも、インターネットサービスやコミュニティFM放送なども行っている。

冒頭のツイートに対しては、地元の人からだろうか、こんな声が寄せられている。

「帰宅した氏子さんたちがこぞって再放送観るでしょうし」「LCVが一番気合入れる年だろ今年は」「御柱中継のためのケーブルテレビなんですもの」などという感想だ。7年目ごとに行われる重要な行事なのだから当然......、といった印象である。

とにかく地元の人の熱の入り方は違う。

注目を集めているのが、LCV-FMのスマホ専用アプリだ。「LCVアプリで状況聞いてるだけで御柱祭の雰囲気がある程度伝わる」「LCVアプリで御柱祭を聞いている」という声もある。位置情報システムで、御柱の位置や曳行状況などもチェックできるらしい。

「御柱祭つったらLCVでしょ」という人や、「今日はLCVラジオで聞きながらゴロゴロ」という人もいる。実際に見なくても、実況放送を聞いていたいという人が多いらしい。御柱祭=LCVというのが、もはや地元・諏訪では常識のようだ。こんな希望すらあった。

ちなみに御柱祭の行事日程は、まだまだこれから......。下社の山出しが、4月8日から10日にかけて行われる。また里曳きは5月上旬から中旬の予定。御柱祭に関心がある人は、LCVの放送や情報もチェックした方が良さそうだ。