各地で進む「消防団の高齢化」! 京都市が見つけた助っ人とは...?
[ちちんぷいぷい - 毎日放送] 2016年3月21日放送「石田ジャーナル」のコーナーでは、京都の学生消防団についての話題が取り上げられていました。
現在全国の消防団員は29歳以下の消防団員が減り、50歳以上の団員が増えるという傾向にあります。団員の平均年齢からみても1985年から2015年の30年間で34.5歳から40.2歳に。そこで消防団員の高齢化を食い止めようと動き出したのが京都市です。
画像はイメージです(The All-Nite Imagesさん撮影、Flickrより)
京都は歴史的建造物など守るべきものが多い街ですが、現在京都の消防団員の数は定員の4970人より657人も少ないといった状況で、全国的に問題とされている高齢化とあわせ、人手不足にも悩まされています。
そこで目を付けたのが、京都市の人口の1割・およそ15万人とも言われる「大学生」でした。
学生の町・京都 3つの団員不足対策
大学生をターゲットに京都市消防局は本年度から大きく分けて3つの取り組みを始めています。
(1)任用資格を定める条例の改正...「区域内に居住し、または勤務する者」とする条文に「通学する者」を追加しました。
(2)認証状の交付...認証状を交付する「学生消防団活動認証制度」をいち早く取り入れ、就職活動時に役立てられるようにしました。
(3)年額の報酬制度の新設...年間3万6500円の報酬がもらえるほか、災害時出勤手当として1時間3400円の報酬ももらえます。
現在京都市内では、男性80人・女性31人の計111人が、大学がある地域の消防団に所属しているそうで、学生消防団員は全国的にも今年度初めて3000人を超え、地域の消防団を支える存在になりつつあります。
しかし、学生団員は卒業すると退団してしまう可能性も大きく、今後解決すべき課題もたくさんあります。とはいえ、今回の京都の動きは少なからず消防団員不足や高齢化を防ぐ手立てとなるのではないでしょうか。学生たちの今後の活躍に期待したいです。(ライター:にゅーりぶ)