「子どもの貧困」ワースト4位...福岡でも浮かび上がる「中学入学の壁」
[めんたいワイド- 福岡放送] 2016年3月10日放送の「特報THEスライドショー・赤版」のコーナーで、中学校入学にかかる費用や補助金などについて取り上げました。
画像はイメージです(Ari Helminenさん撮影、Flickrより)
ある福岡市立中学校の入学準備費用を調査したところ、制服・体操服・通学バッグ・靴など最低限必要なものを揃えると約9万円かかることが分かりました。
山形大学が発表した「都道府県別 子供の貧困率」では福岡県は19.9%と全国ワースト4位になっていて、約5人に1人が貧困家庭となっているそうです。
この貧困率は、最低生活費(子供2人世帯で約176万円)以下の収入で暮らす子育て世帯で算出されています。
現在、貧困家庭とされている家庭に入学準備金として支給される金額は2万3550円で、7万円近くは自腹で払わなくてはいけないとされています。
深刻化! 制服で生まれる学校内格差に悩まされる子供も続出
入学準備費用に9万円かかるのにも驚きですが、実はこの金額は最低金額であり学校に入学すると制服によって格差が生まれているとも言われています。
福岡市の公立中学校の制服は学校指定でもメーカーが複数あり、制服の機能によって値段が約2万円から4万5千円とかなり幅広くなっています。
実際に、見た目はほとんど変わらないけれど、タグなどで制服のランクが分かるので高いメーカーを購入したという人もいるそうで、学校に入ってからの格差でいじめを受けないようにと親も苦労をしているようです。
この状況を踏まえ、一部の市では先輩から譲り受けることができるカバンや制服などをリサイクルする活動も広がっているそうです。
義務教育、それも公立高校で制服に格差を出すのは驚きでした。そして福岡市は移住者が増えて人口増加で注目を集めていたのに、子供の貧困率がワースト4位というのにも驚きました。(ライター:ぴよこ)