高齢化社会の日本で農業の労働力不足を補うアプローチとして、人間の代わりにロボットが農作業を行って野菜を育てる工場が、京都府亀岡に登場する予定です。

Japanese firm to open world’s first robot-run farm | Environment | The Guardian

http://www.theguardian.com/environment/2016/feb/01/japanese-firm-to-open-worlds-first-robot-run-farm

ロボット野菜工場」を開始するのは株式会社スプレッドが持つ京都の亀岡プラントで、無菌状態の高品質なレタスを提供する野菜工場として、GIGAZINEでも以下のように取材を行っています。

ベジタス「野菜工場」亀岡プラントで野菜の安定供給の次世代スタイルを見た - GIGAZINE



2017年中頃にロボット野菜工場の運用がスタートする予定で、ロボットは稚苗を水耕栽培用の水田に植え替える作業および、刈り取りや収穫といった作業を自動で行うことができるようになるとのこと。ロボットの運用が始まれば、工場では1日に5万個〜21万個のレタスを栽培できるようになり、5年以内に1日50万個まで収穫数の拡大が計画されています。

スプレッドのグローバルマーケティング部門のマネージャーを務めるJJ Price氏によると、「種子の植え込みは人間の手でする必要があるものの、それ以外のほぼ全てのプロセスが全自動で行われるでしょう」と計画について話しています。工場のスタートにより、既存の亀岡プラントに比べて労働コストは半分になり、LEDライトによってエネルギーコストは3分の1に抑えることができるほか、農作物を育てるために使われる水の98%は再利用されるとのこと。

ロボット野菜工場を開始するにあたって、スプレッドは「我々のロボット工場は、農業の新しいモデルを示すことになります。しかし、ロボットを人間に置き換えることが目的ではなく、人間とロボットが一緒に働ける新しいモデルを開発することで、特に若い人たちの農業に対する関心を高めたいのです」と語っています。