マーケティングだよ人生は!のび太くんになればいいじゃないか!/中村 修治
マーケティングだよ人生は!のび太くんになればいいじゃないか!/中村 修治
【相談内容】
シングルマザーで派遣でフルタイム勤務。経済的に不安です。
シングルマザーで派遣でフルタイム勤務。経済的に不安です。残業は出来ないので採用試験も落ちました。
【ワタシの回答】
のび太くんになりましょう!
こうなりゃ「のび太くんになりましょう!」。そう、あのドラえもんに出てくるのび太くんです。スポーツもできない。勉強もダメ。しずかちゃんが好きなの に、何もできない。ダメダメな男のですが・・・スゴイ能力がありました。それは「ジャイアンがいじめるんだよぉぉぉぉ!」と何の躊躇もなくドラえもんに助けを求められる力です。
ドラえもんは、自立・再生の物語です。他者がいなくては生きていけないことを学びながら、そのネットワークを構築しながら独りで生きていくことを決意するドラマです。
「世間は冷たい。他人は助けてくれない。」という人に限って、自分から何かを頼んだ経験の少ない人が多いものです。その反面、誰かが空気を読んで困って いる自分を助けてくれないかという屈折した甘えを抱いています。前向きな気持ちで、他人に甘えたことのない人に限って、自立、自立と騒ぎ立てます。困った ものです。
「甘え下手」なあかんたれの増殖が、この社会を硬直化させているとワタシは見ています。経済的に自立したい人ばかりが増えているところに、日本経済復活を妨げるウィークポイントはあるのではないでしょうか?
実は、頼まれたら断れない。それが、人間です。そうでもない人が増えているとは感じますが、世間は、そんなに捨てたものじゃありません。スーパーで、目 当ての商品が見つからなかったら、自分で探すより、店員さんに聞いた方が早い。悩んで迷うより、目の前にいる他人に聞いた方が早いじゃないですか。
自立とは、他人に依存しない力をつけることではありません。
他人の力をいつでも使えるようなネットワークを構築することです。
不完全な個人と個人の相互依存と相互努力の間柄の中に、次の可能性はあると思います。「おかげさまで」と「おたがいさま」。あまり使われなくなった言葉に、シングルマザーたちの自立の鍵があるのではないかと思いますよ。
こういうときこそ「のび太くんになりましょう!」。親でも、親戚でも、友達でもいいです。頼れるものは、頼ってみましょう。頼ってから、自立すればいいのです。
ワタシは、朝帰りしても、嫁さんに怒られない。納期が少しずれても、クライアントから怒られない。日々の、甘え上手が功を奏しています。日々の、相互依存と努力の賜です。みなさんのおかげで、ワタシは、今日も生きています。