日本vsカナダ

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佐藤世那 奪三振13、2試合連続完投!日本単独トップ

13奪三振、2失点の好投を見せた佐藤世那(仙台育英)

 1次ラウンドから持ち越された成績が、2勝0敗の日本と、0勝2敗のカナダ。ここまでの成績は日本が圧倒しているが、カナダは、4番のネイラーら一発ある打者が揃っているうえ、バントなど小技もできるので、甘くみてはいけない相手だ。

 日本の先発は、アメリカ戦(試合レポート)で完封した佐藤 世那。「(スーパーラウンドの)初戦を取るか取らないかは大きいですから」と西谷 浩一監督は、試合の重要性、佐藤の変化球がカナダに効果的であることを考えての佐藤の先発だ。

 しかしこの試合日本は、今大会初めて相手に先制を許す。2回表佐藤は4番ネイラー、5番ポンピーに連続四球。次打者を併殺で切り抜けたものの、ネイラーは三塁へ。そこで佐藤の暴投があり、日本は1点を失った。

 しかしその裏、日本はすぐに追いつく。この回の先頭6番オコエ 瑠偉が投手へのゴロ。カナダの先発・モクサムが弾いた打球が二塁手の左横を転がる間に、快足オコエは一気に二塁へ。「カバーに入っていないのが分かりましたから、スキを突きました」とオコエ。その後は内野ゴロ二つで同点に追いついた。

 3回裏日本は、一気に試合の主導権を握る。一死後、この日もレフトを守っている杉崎 成輝が右前安打。杉崎はこれで7打席連続安打となる。続く勝俣 翔貴の右前安打。さらに5番平沢 大河が遊撃手のグラブを弾き打球が左中間に転がる二塁打で杉崎が生還。続くオコエの中前安打で2人が還りこの回3点を入れ、勝利に大きく近づき、日本は6回にも1点を入れる。

 フォークボールのような縦の変化球に弱い外国チーム相手だと、佐藤の良さは一層引き立つ。3回途中から佐藤の奪三振ショーが始まり、4回終了まで5者連続三振。5回表に7番オリモロイのバントは三塁線を切れずに転がり、二塁打になって1点を失うものの、終わってみれば、佐藤は被安打5、奪三振13、自責点2でアメリカ戦に続いての完投。優勝決定戦進出に王手をかけた。

 4日は宿命の韓国戦。ここまでの好不調はあまり関係ない。最後はいかに勝とうという気持ちが強いかが、勝負を分けるのではないだろうか。

(文=大島 裕史)

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