INSIGHT NOW 編集部 / クイックウィンズ株式会社

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今日、8月28日は「民放テレビ放送スタートの日」です。

1953年(昭和28年)の今日、日本テレビが民間放送としては初のテレビ放送を正式に始めました。このとき、テレビコマーシャルの第1号も誕生しています。「精工舎の時計が正午をお知らせします」という30秒スポットでしたが、フィルムが裏返しで音も不明瞭だったという話が伝わっているそうです。

近頃のテレビは出演者も視聴者も高齢化していて、若者のテレビ離れはどんどん進んでいます。昔は、学校での話題も多くは前日のテレビ番組がもとになっていたりしたものですが、今は、テレビ以外のメディアが発達し、テレビが唯一の共通の話題となることも少なくなりました。そもそもテレビ放送自体が、BSやCSなどチャンネル数が増え「同じ時間帯に同じ番組を見る人」が身近にいないことが当たり前になっています。

かわりにツイッターで実況することで、遠くにいる「同じ時間帯に同じ番組を見る人」とつながろうとする人々が増えました。アニメ映画の放送時には、「バルス」や「よろしくおねがいしまぁぁぁす」などのキメ台詞を放送タイミングと同時に一斉につぶやくという動きで、同時刻ツイート最多記録を狙うような遊びも編み出されました。テレビの見方が変わっていることを感じさせるエピソードです。

動画配信も、インターネットでの番組配信ももはや珍しくもなく、時代と共にテレビをめぐる環境はこれからもどんどん変わっていきます。放送される番組コンテンツそのものも、コマーシャルが間、間に放送されるこの形態も、いつかどこかで様変わりを余儀なくされることでしょう。パソコンやタブレットでの視聴が普通になり、今一般的にテレビと呼ばれているテレビ受信専用の大きな液晶画面付きの家電はそのうち姿を消すのでしょう。

民放テレビ放送開始から62年。テレビ局各局はこの先の時代をどのように見すえて、どのような生き残り戦略を考えているのか、聞いてみたい気がします。