By sctut sc

いよいよ2015年7月29日(水)に登場する「Windows 10」に搭載されるMicrosoftの新ブラウザ「Edge」は、長年にわたって進化してきたInternet Explorer(IE)を刷新し、他のブラウザに後れを取っていた状況を一気に巻き返すものとして注目が集まっています。そんなブラウザ・Edgeの最新プレビュー版を元に各種ベンチマークテストを実施し、他のブラウザと比較した結果が公表されています。

Examining Microsoft Edge Browser Performance

http://www.anandtech.com/show/9458/examining-microsoft-edge-browser-performance

このテストを行ったのはAnandTechのBrett Howse氏で、最新プレビュー版のEdgeのほかに、まだ「Project Spartan」と呼ばれていた2015年1月に発表されたEdgeとInternet Explorer 11などのMicrosoft直系ブラウザや、競合するGoogle ChromeやFirefoxといった主要な他社ブラウザをベンチマーク比較しています。

その数値結果が以下の表にまとめられています。表では左から2015年1月時点のIE 11、Spartan、2015年7月時点の最新版となるEdge 20、Chrome 40、Chrome 43、Firefox 35、Firefox 39が並べられており、2015年1月時点と7月時点の数値を比較できるようになっています。ベンチマークごとにタブラウザとの数値は上下していますが、ここで注目すべきは2015年1月時点のSpartanとの比較。いずれの数値も向上した結果を示しており、開発が順調に進んできたと言える結果が明らかになっています。



以下では、ベンチマークごとの結果をグラフにしてブラウザの数値を比較してみました。

SunSpider

JavaScriptベンチマークテストのSunSpiderの結果がこちら。数値はミリ秒単位で、グラフが短いほど高性能であることを示しています。Edge 20は他のブラウザから抜きんでて最も良好な結果を示していることが明らかになっています。



Octane 2.0

続いてGoogleがリリースしているJavaScriptベンチマークスイートの「Octane 2.0」でもベンチマーク。Edge 20はGoogleのChromeを差し置いてトップの数値をたたき出すことに成功しています。また、IE 11からの大幅な性能アップも注目に値するポイントと言えそう。



Kraken

さらにJavaScript関連のベンチマークが続きます。Firefoxの開発元であるMozillaがリリースしているベンチマークソフト「Kraken」では、Edge 20・Chrome 43・Firefox 39の3ブラウザはほぼ横並びの様相。それにしてもIE 11のズバ抜けたパフォーマンスの低さが目立ちます。



WebXPRT 2013

HTML 5に関する性能を測定するWebXPRTでのベンチマーク結果がこちら。ここでは一転して他ブラウザよりも低い数値を示していますが、IE 11からSpartan、そしてEdge 20にかけて数値は向上しているので、今後の開発に期待したいところといえそう。



Oort Online

大きな進化を示したのが、WebGLパフォーマンスを測定するOort Onlineのベンチマーク結果。ブラウザ上で3Dグラフィックを表示させる際の性能を評価したものですが、従来は他ブラウザと大きく水をあけられていたところから飛躍的に性能が向上したことが示されています。



なお、Chromeと並んで良スコアを出しているFirefoxですが、Howse氏によるとレンダリング状況について気になる点があるとのこと。以下の2枚のグラフィックは雨の降るシーンをFirefoxとEdgeで描画したものを比較しているのですが、上のFirefoxの画面では横方向の白い線が画面に表示されていたとのこと。数値自体は高いものを示していましたが、実際のレンダリング性能については留意する点があるようです。



HTML5test

再びHTML 5への対応レベルを評価。先述のWebXPRT 2013と同じく、他ブラウザに対して若干劣る結果を示していることから、現時点でのEdgeはHTML 5への対応が課題の一つであるといえそうな結果が浮き彫りになっていました。



そんなEdgeについて、MicrsoftはEdgeへアップグレードするべき10個の理由についてまとめたムービーを公開しています。

10 Reasons to Upgrade to Windows 10: MICROSOFT EDGE - YouTube

Microsoft Edgeでは、ウェブ画面上に文字やイラストを直接書き込むことが可能。



そしてその画面をカンタンにシェアすることができます。



ウェブページの保存性能が向上



ローカルに保存しておき、後でゆっくり読むことが容易になりました。



また、ページを画像とテキストだけのシンプルなデザインに変更できる「読み取りビュー」機能を使うことで、必要な情報だけを画面に表示させることが可能。余計な情報に目を奪われることなくページを読むことが可能になります。



そして、ブラウザのアドレスバーに検索したい内容を入力するだけで、検索候補、Web 検索結果、閲覧履歴やお気に入りが、その場で表示されます。この機能により、必要な情報に即座にアクセスできるというわけです。