ガラケー男子歓喜!久しぶりに登場した全部入りガラケーはスマートフォンをも凌駕する

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各ケータイキャリアの2014年夏モデル発表も一段落つき、すでに一部夏モデルの発売がスタートしている。今回はNTTドコモが7機種、KDDIが6機種、ソフトバンクモバイルが1機種のスマートフォンを投入予定している。
今やスマートフォン全盛の時代とも言われ、電車内でもスマートフォン片手にSNSやゲームに興じている場面もよく目にするようになった。しかしながら、忘れてはいけないのが最強通話マシンでもあるガラケーの存在だ。

●復活しつつある日本独自のガラケー
ガラケー、略さずに言うとガラパゴスケータイ。つまり、日本独自の進化を遂げたフィーチャーフォンである。ガラケー最盛期である2007年には実に年間約5000万台出荷されていたガラケーだが、2013年にはスマートフォンに押すに押され約1000万台となり、最盛期より比べると4分の1となってしまった。

しかしながら、2014年はフィーチャーフォン復活の年になるだろうと言われているのをご存知だろうか。

●カギは2台持ちと電池持ちのダブル“持ち”だ
スマートフォンが普及し、その便利さが市民権を得るにつれて、「画面や文字が小さい」「バッテリーの持ちが良くない」という声があがってくる。各キャリアがニーズに答えたカタチで大画面、バッテリー持ちをアピールしているのがその証拠だろう。

また、スマートフォンは便利だけれども、もう少し大画面がいいなという場合にタブレットが役立つ。最近では片手持ちし易く、持ち運びに良い7〜8インチ程度のタブレットが人気だ。
スマートフォンの画面では満足できない層がタブレットも2台目として購入する。するとどうだろう、スマートフォンとタブレットでは用途がかぶってしまうではないか。

そこで多くなっているのが、ガラケーとタブレットの2台持ちなのだ。待ち受け時間が長く、通話やメールもしやすいガラケーと、インターネットやゲーム、資料の閲覧などに向いているタブレットを組み合わせる、互いの短所を補い、長所を伸ばす効率のよい持ち方となっている。

●このタイミングで復活した全部入りガラケー

「そうそう、これを待っていた!」という人も多いハズ


2台持ちによるガラケー持ちが増えるなか、NTTドコモが見事に答えてくれた。
昨年夏と同様にガラケーの新機種を投入したのだ。今回発売されるのは、高性能モデルである富士通製「F-07F」と、本体サイズはそのまま大画面となったシャープ製「SH-07F」だ。

どちらも赤外線、防水、おサイフケータイ、ワンセグとしっかりガラケースペックを周到している。加えて「F-07F」は、1310万画素カメラにWi-Fi、Bluetooth、GPSにも対応し、まさにスマホキラーとも言えるスペックに仕上がっているのだ。

スマートフォンを利用していて、ここでガラケーに戻して性能が落ちるものちょっとなあという消費者意識にもしっかり答えてくれているほか、Wi-Fi、Bluetooth、GPSといったスマートフォンでお馴染みの機能も利用できる。
ちなみに、NTTドコモでここまで全部入りガラケーが登場するのは、2012年秋冬モデルとして登場した「F-01E」以来約1年半ぶりとなる。

最新スペックだけれども実は古い!?

最新モデルだが性能は4年前とかわらない


今回1年半ぶりに投入される全部入りガラケーだが、スペックは実に4年ほど変化していない。4年前に投入されたNEC製「N-04B」は、カメラこそ1220万画素と最新の「F-07F」よりも少ないものの、それ以外の機能はほぼ同等となっている。

つまり、ガラケーは4年前に完成されているのだ。
事実上、枯れた技術を利用しているガラケーはそれだけ安定した動きが期待できるガラケー。そして待ちに待った高性能モデルの投入。ガラケー男子は食いつかないわけにはいかないだろう。

6月からは完全通話定額としている「カケホーダイプラン」がスタートする。
スマートフォン向けプランは月額2,700円(税別)だが、フィーチャーフォン向けプランは月額1,200円(税別)と500円安い。つまり、1台目をガラケーでカケホーダイプランを組み、2台目をデータ契約のスマートフォンもしくはタブレットにして持つのが「ガラケー男子(女子)」の賢い契約となるだろう。


布施 繁樹