業界初最大容量6TBの3.5インチ型ヘリウム充填HDDをHGSTが出荷開始
![](https://image.news.livedoor.com/newsimage/6/d/6d35b_88_8129bb4f70847be6d27240a853026835.jpg)
データ保存にはSSDやクラウドで十分だという人がいるかもしれませんが、SSDは容量単位の価格が低下しているとはいえ、HDDと比べるとまだまだ高いほか、データ復旧の難易度も高め。また、クラウドにデータを保存していても、結局のところ保存されている場所はクラウドをサービスしている企業のデータセンターにあるHDDなわけです。ですので、HDDの必要性は高く、より容量の大きなものが次々と発売されている中、HGSTが記憶容量6TBのHDD「Ultrastar He6」の出荷を開始しました。
http://www.hgst.com/press-room/press-releases/hgst-ships-6TB-Ultrastar-HE6-helium-filled
(PDF ファイル)HeliumProductSummary_final - HeliumProductSummary_final.pdf
http://www.hgst.com/tech/techlib.nsf/techdocs/F8B3820BADAD9E6588257C160032F257/$file/HeliumProductSummary_final.pdf
(PDF ファイル) Ultrastar He6 ニュースリリース
http://www.hgst.com/portal/binary/com.epicentric.contentmanagement.servlet.ContentDeliveryServlet/JP_Public/aboutus/press_rsc/2013110401.pdf
HGSTが2012年に制作したことを発表していたUltrastar He6は、HDD内を空気の7分の1の密度のヘリウムガスで充填させることにより、プラッタの回転時の空気抵抗を減らし7枚構成にすることで記憶容量が業界史上最大の6TBになりました。7枚構成であるにも関わらず、5枚構成の標準的なHDDよりも50g軽量、容量当たりの重量も38%減少しています。その他のスペックは以下の通りです。
記憶容量:6TB
フォームファクタ:3.5型
インターフェース:SATA 6Gb/s・SAS 6Gb/s
ディスク回転数:7200rpm
データバッファ容量:64MB
MTBF:200万時間
アプリケーション負荷:<550TB/年
エラーレート:1000兆ビット読込に1回
ロード/アンロード:60万回
アイドル時の消費電力:5.3W
ランダムR/W時の消費電力:5.7W
アイドル時の騒音:7.3W
動作時の騒音:8.7W
円盤枚数:7
重量:約640g
HGSTプロダクトマーケティング部のヴァイスプレジデントであるブレンダン・コリンズ氏は「企業やクラウドデータセンタではストレージ効率の改善やコスト低減への要求が、かつてないほど高まっています。HGSTは、容量、電力、冷却やストレージ密度など、すべてのレベルでデータセンタ運営のTCOを劇的に改善する新しいソリューションを、これまでと同じ3.5型HDDフォームファクタで実現しました。本日発表した新しいヘリウムを充填したUltrastar製品は、現状のデータセンタ顧客の要求に対応するだけではなく、次世代の技術や将来の製品開発への基礎となるものです。これは大きな製品技術の飛躍であり、この新プラットフォームの開発でお客様をサポートできることをうれしく思います」と語っています。
![](http://i.gzn.jp/img/2013/11/05/hgst-helium-filled-hdd/snap3850_m.jpg)
値段は2013年11月5日現在公表されていませんが、ヘリウムガスの値段が世界的に上昇している事もあり、個人使用で購入できるくらいなのかは難しいかもしれない、と指摘されています。