フットサルのW杯準備(上)
カズ選出への賛否両論
フットサル国際親善試合
日本 3対3 ブラジル
(10月24日 東京・代々木体育館)
★選出理由は実力か?
11月上旬にタイで行われるフットサル・ワールドカップの日本代表に三浦知良(カズ)が選ばれた。これについて、ぼくの周辺のビバ!サッカー仲間で意見が分かれている。
「カズが入ったために、これまでFリーグでがんばってきた本来のフットサル選手が1人、外されることになる。これはフェアではない」。そういう考えがある。
人情としては理解できるが、ぼくの考えは違う。
カズが戦力として必要であり、選手登録の要件を満たしているのであれば、選ぶのが当然である。ここは実力の世界である。
これに対して別の見方もある。
「カズは実力では、本来のフットサル・プレーヤーには及ばない。それでも選ぶのは、マスコミ受け、とくにテレビの視聴率稼ぎのためだ」
カズがはいればマスコミが注目する。テレビの視聴率も上がる。だからカズを選ぶように圧力がかかったのだ。そういう見方である。
タイで開かれるフットサル・ワールドカップに、新聞社も特派員を派遣することにしたようだ。「カズが代表にならなければ派遣しない」としていた社もあったらしい。「日本が敗退したら、すぐ帰れ」と言われている特派員もいるそうだ。
テレビが視聴率を上げるために試合開始時間に口を出す時代だから、カズの起用をテレビが推進したことも、十分、考えられる。
ただし、サッカー協会の説明は、こうである。
「チームをまとめるための精神か的なリーダーとして、カズの実績と経験を生かしたい」
★フットサルの将来にプラス
ワールドカップ前の準備試合、ブラジルとの対戦にカズが登場した。
日本チームのミゲル・ロドリゴ監督の口ぶりからすると、この時点では、戦力としては十分ではなかったようだ。
「初めて試合に出た子どものような気持ちだっただろう」と話していた。
ビバ!サッカーの仲間で、フットサルにいれ込んでいる連中はカズ選出に好意的である。
カズが加わったことによって、交代要員が1人、マイナスになったとしても「カズの人気でフットサルへの関心が高まれば普及のためには大きなプラスだ」という考えである。
その点は、ミゲル・ロドリゴ監督も似た考えだった。
「カズがフットサルの国際的経験を積めば、日本のフットサルの将来のために役立つだろう」。
将来の指導者として期待することができるというわけだ。
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