写真提供:オギスポ!


中央大学 vs 早稲田大学 (10/27 13:50 Kick Off @三ツ沢陸上競技場)


1st 0-0


2nd 2-0


Total 2-0


得点者:(中大) 47' ?安柄俊 90'+4'?奥山慎



ハイボールを競り合う中大・今井智基(4年・大宮Y)と早大・富山貴光(4年・矢板中央)




インカレ圏内を争う4位と5位に位置づける中大と早大の対戦は、非常に見応えのある一戦となった。前期は好調だった両者もここ数試合思うようにいかず、逆に後ろからは後期に入り破竹の勢いで6連勝を飾り、インカレを射程圏内に入れた明治大学が迫ってきているという状況。そんな中行われたこの試合はまさに"負ければインカレが途絶える"そういっても大げさではないほどの強い意欲を持って両チームの選手は臨んだに違いない。


主導権を先に掴んだのはここ5試合で1勝ちと前期の勢いが嘘のように停滞をしていた中大だった。ファーストプレーで今井智基(4年・大宮Y)が右サイドを突破し、中央の奥山慎(4年・帝京)、安柄俊(4年・東京朝鮮)を絡めた攻撃でフィニッシュまで持ち込む。「インカレに出るためには絶対に勝たなければいけなかったので、みんな凄い気持ちが入っていた」と安が言うように、高い集中力を持ちつつも、チームが置かれた状況から来ると思われた動きの固さは見られずボールを保持する時間を増やし主体的にゲームを動かす。この日ボランチに入った六平が最終ライン手前まで位置を落としてボールを引き出し、全体を落ち着かせたことが中大のゲームの入りを良くした一つの要因と言えよう。「アイツが低い位置に入ればボールは奪われないし、ゲームを作れる」とCBの安田隆(4年・三菱養和Y)賞賛。そんなチームに追い風も味方し、攻勢を仕掛けて奪ったCKから幾度もチャンスを作ったが、前半に迎えた安と岡崎亮平(2年・湘南Y)が放った2つのヘディングはいずれも早稲田の守護神、松澤香輝(2年・流通経済大学柏)に阻まれた。劣勢に立たされた早大であったが、15分にはチームが売りとする連動性のある攻撃から三竿がファーサイドへ絶妙なクロス。これを榎本が合わせるものの、中大GK岡西宏祐の好セーブに合う。結果的に両チーム事なきを得た前半であったが、後半開始直後の47分、先に均衡を破ったのは中大だった。早大・奥山政幸(1年・名古屋U-18)との1対1を制した古賀鯨太郎(3年・大津)のニアへの鋭いクロスに安が飛び込み、どんぴしゃりのダイビングヘッドをゴールに突き刺した。しかしその後は野村良平(4年・流通経済大学柏)を中心とした早大の攻撃の時間帯となる。しかし富山貴光(4年・矢板中央)が2度の決定機を迎えるも、再び岡西の好セーブに逢いゴールを奪うことができない。このまま試合は終盤を迎え、1-0で中大の勝利と誰もが思った後半アディショナルタイムに、裏へのボールに抜け出した奥山がGKとの1vs1をもつれながらもゴールに沈め、決定的な2点目を中大が奪取。この結果によりインカレ争いはいっそう、激しさを増すことになった。


 早大はライバルとの直接対決で痛い敗戦を喫したが「自分たちの強みが出せなかった試合ではないと思う」と古賀監督はあくまでも前向きだ。しかし、ここでの明暗の大きさはリーグ戦終了時の結果が出た時に明らかになる。中大にとっては、総理大臣杯のリベンジ果たしたという事実以上に大きな結果となったと言えよう。両雄の優勝、そしてインカレを目指す戦いに、今後も目が離せない。




 


 







早大主将・畑尾大翔(4年・FC東京U-18)と中大主将・奥山慎(4年・帝京)


 



 



 



中大・㉔古賀鯨太郎(3年・大津)のクロスに飛び込み先制点を挙げた?安柄俊(4年・東京朝鮮) 


 


Man Of the Match


中央大学 GK 1 岡西宏祐(4年・山梨学院大学付属)